幼なじみのキミ【名前変換】４

Story.196 ページ46

#翔太Side






翔太「中村が?」

翼「うん。最近ｸﾗｽで上手く行ってないみたい。」









・









部活が終わって文化祭の話題になり､

翼が言ったこと｡








・









確かに納得できるかも。









この前見かけたときだってｹﾊﾞｹﾊﾞした女子から

優奈に庇われてたの見たし…









というか、あれから1週間ぐらい経ったのに

まだ続いてたんだ｡









・









翔太「女子って怖っ…」

翼「え?」









翔太「いや、こっちのこと。」









・









ふーん、と首を傾げ

練習着から制服に着替える翼｡









俺はその隣でボーッと天井を見上げた｡









・









中村の実力は十分あるのに

恥ずかしがり屋で力が発揮できない｡









というか、あれは恥ずかしがり屋の域を越してるだろ｡









恥ずかしがり屋っていうよりあがり症｡









・









あのままじゃアイツは優奈に守られてばかりになるし､

集団女子にもｸﾞﾁｸﾞﾁ言われるだろう｡









・









瑞希「さっきからﾌﾞﾂﾌﾞﾂ何言ってんの?」

翔太「んぇ?」









・









俺の隣で顔をのぞく瑞希。

驚いて思わず後ろのロッカーに頭をぶつけた。









・









翔太「いってｰ!」

瑞希「さっきから一人で何やってんの。」









・









翔太「何やってんのって、お前こそ何やってたんだよ!

つーか翼は!?」









瑞希「翼なら用事があるからとかで

とっくに帰ったけど。」









・









打った所を触って

立派なたんこぶだ事ってくくっと笑う瑞希。









コイツ性格悪っ!









・









翔太「用事って、絶対優奈絡みだろ。」









瑞希「正解!

それで翔太はAちゃん絡み?」









翔太「…は?」









瑞希「違うの? 中村はあがり症とか

集団女子がどーとか言ってたけど。」









・









翔太「…当たってる。」

瑞希「だと思った。」









・









“そんなにAちゃんのことが好きなんだ”

そう言って瑞希は悪戯にフッと笑った｡









・









瑞希「そんなに心配なら翔太が何とかしてあげれば?」

翔太「俺だってそうしたいけどさ。」









瑞希「ん?」









・









翔太「中村は俺よりアイツを求めてんだよ。

アイツの王子様の鈴木翔太を。」




・

Story.197→←Story.195

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す