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「………ん…？」
意識が夢から戻ったAは、切なさと愛しさがないまぜになった心境だった。
普通に眠って見る夢は、術式で遡る過去の時間と違って記憶に残り難い。
実際、今見ていた夢も、目を覚ましてすぐにボンヤリとしか思い出せなくなっていた。
「起きた？」
ボンヤリしながら頭上を見てみると、五条の顔がすぐ近くから覗き込んでいた。
「兄さん……」
五条の顔を見たら、何だかとても安心した。
Aはフワリと笑み、頭を撫でている手に頬ずりする。
「嫌な夢でも見た？」
普段しっかり者のAが無邪気に甘えてくるのが珍しく、五条は少しだけ驚いた。
多分、完全には覚醒していないのだろう。
「覚えてないけど、切なくて…大好きだって気持ちが残ってる……」
小さな声でポツポツと喋る姿は、五条の愛しさと庇護欲を掻き立てられて……
壊さないように優しく抱き締めて、おとがいに手をかけた。
互いの顔が更に近くなって………
「人の家で何やってんだシスコン野郎」
重なる寸前に包丁が五条の頭数センチ手前で止まる。
流石のAも包丁が飛んで来ては目が覚める。
同時に、自分が五条に座り抱きにされている事にも気が付く。
「どういう状況！？」
「嬢ちゃん、今すぐその狼から離れろ！」
声がしたかと思ったら、背後から両脇に手が差し込まれて、Aの小柄な体が宙に浮いた。
後ろを見てみると、長い黒髪に蒼い瞳の男性の姿。
その隣には、抹茶パフェを食べている時に話しかけてくれた女性。
女性の濡羽の髪から覗く銀灰色の瞳は生温かい視線を送ってくる。
目覚めたばかりの頭に一気に情報が入って混乱する。
今、Aが望む事は一つ。
「私が情報を整理する時間を下さい！！」
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露里唄(プロフ) - レスの仕方もマトモに解っていなくて失礼しました。亀更新且つ機械オンチですが、温かく見守ってやって下さいm(__)m (2021年12月19日 22時) (
レス) id: d03abcb996 (このIDを非表示/違反報告)
露里唄(プロフ) - プスメラウィッチさん» コメント有難うございます！思わずスクショしました（笑）この作品は五条オチを予定しています。良かったら、五条兄妹や周囲へのツッコミ等のコメントもお願いします。 (2021年12月19日 22時) (レス) id: d03abcb996 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 露里唄さん初めまして、この小説は五条悟オチですか？できれば五条悟オチでお願い出来ますか？続き頑張ってください。応援しています。 (2021年12月19日 20時) (レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：露里唄 | 作成日時：2021年10月13日 19時
