【短編集】Life【wrwrd】

彼女と私 rbr ページ38

横で私に一方的に話しかけている彼には彼女がいるそうです

理想の高い彼に彼女なんて出来るわけが無いだろうと高を括っていたら、つい先日彼には彼女が出来てしまった

携帯を眺めながらにこにことしている彼を見て、はぁとため息をついてうなだれる

｢どうしたん？A。悩み事あるなら聞くよ？｣

首を傾げながら、心配そうな声音で話しかけてくる彼

私に優しい言葉をかけないでくれ、勘違いしそうになる

ジュースを口にふくみ、喉を潤す

｢んいや、何でもないよ。ロボロ。｣

お前のせいでへこんでるんだよ、と言いたくなる気持ちを抑え愛想笑いをする。

そうか、とご機嫌な様子でロボロは笑い

｢でな、彼女がな____｣

と彼女の自慢話を続行した。

私が臆病じゃなくて、もっと積極的な子だったらなぁ。

彼の話を聞きながらぼーっと考える、私の初恋はいとも簡単に終わった

彼に見て欲しくて勉強もした、綺麗になろうと努力もした

だけどそれも彼に見てもらえないと意味がないのだ。

まぁ、でも彼が幸せならいいのかもしれない。

そう考えていたら、私の携帯に1つの着信がきた

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