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去る前に会えて嬉しい気持ちもあるが、やはりお預けをくらったかのような気持ちになる
もうこれから会えないと思うと胸が張り裂けそうだ
私は平然を装い、
｢何だか、眠れなくてね…ゾムは何で起きてるの？｣
明るく照らす月をみつめながら、ゾムに問いた。
何でこんなに月って眩しいんだろうか、見たくなくても鮮明に彼の表情が分かってしまうじゃないか
ゾムはにたりと笑みを浮かべていた
一瞬の出来事だった、私がジャケット内に隠していた資料が空を舞った。
私の横腹を見るとジャケットはズタズタだった、横腹には切り傷を負ったようで少し痛い
ひらひらと舞った資料を一つ手に取ってゾムは
｢機密情報、ねぇ？やっぱスパイやったか、お前…。ま、そうやろと思っとったけどな｣
｢……｣
何も言う事が出来ず、ただ立ち尽くすしか出来ない
本当なら反撃して資料を奪い返し、この場から立ち去らなければいけないのだけれど、
私の病は重症だ、彼に攻撃などできなかった
黙って彼を睨むことしか、私にはもうできない
ひらりひらりと最後まで舞っていたものをゾムは掴み見て、唖然としていた
｢っ、自惚れしそうになるわ…、何でこんなもん持ってるんや｣
始めの方の言っている事は聞き取れなかったが
ピッと目の前に向けられたものを見て、私は急激に体温が上がった
ゾムと二人で写っている写真、最高の思い出として私の胸に秘めておきたかったのだ、この恋心を。
叶わない思いをこれで諌めようとしたのに、本人に見られてしまうなんてとんだ失態だ
私は視線をそらし、今からの事を考えた
横腹の切り傷を更に上からナイフで切れば、きっと短時間で死ぬことが出来るだろう。影になっていて相手には服についた血痕は見えないはずだ。
深く切りこめば、即死……私は頭の中に自害の二文字しか浮かんでいなかった
スッとナイフを服から出し、ぐっと腹に押し付ける、痛い、痛い 、いたい……
そこで記憶は途絶えた
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うぉっしゅ蜜柑(プロフ) - ウケさん» コメントありがとうございます(´ｰ｀)褒めて頂き、嬉しい限りです！更新頑張らせて頂きます！ (2017年7月3日 21時) (
レス) id: eaa142400f (このIDを非表示/違反報告)
ウケ - いつも更新楽しみにしてます！どの話も素敵で･･･更新頑張って下さい！ (2017年7月3日 18時) (レス) id: 8c0ab5ece7 (このIDを非表示/違反報告)
うぉっしゅ蜜柑(プロフ) - たかちんさん» コメントありがとうございます(´ｰ｀)応援して下さっているなんて感謝感激です！今後とも精進するので、よろしくお願いします！ (2017年6月12日 17時) (レス) id: eaa142400f (このIDを非表示/違反報告)
たかちん(プロフ) - いつも応援してます！更新楽しみに待ってました(^o^)トントンの小説わくわくしながら待ってます！！ (2017年6月12日 16時) (レス) id: d1b7bc89b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うぉっしゅ蜜柑 | 作成日時：2017年5月20日 2時
