▼ ページ47
私は考えながら歩き続け、目的地の見慣れた公園へと着いた。
奥の方にあるベンチに座り、ぶらぶらと足を揺らしている幼馴染みと目が合う。
｢待ってたでー、A。はよはよ｣
にかっと笑いながら手招きするコネシマ。
その姿に安心して、ベンチへと歩く。
｢悪いね、きてもらっちゃって。｣
しょうもない事で呼んでしまってすまない、という気持ちを込めて一言。
あっはっはっはと独特な笑いの後に
｢ええねんで、どうせ鬱先生の事やろ？｣
と言われ、うっと息詰まる。
普段は鈍感な癖に何故わかるんだ、長年の付き合いだからだろうか。
｢お見通しか…、｣
何年一緒におると思ってんねん！と言い、煙草に火をつける彼
この感じが私は好きだ。気兼ねなく話せる良き幼馴染みがいてほんとに良かったと深く思う
最近の出来事を話し終え、はぁっと溜息をつくと頭をぐしゃぐしゃと撫でられる
｢鬱先生も馬鹿やな、こんなええ奴が近くにおんのになぁ｣
その言葉に少しドキッとする、フォローだと思うけれどそれでも嬉しかった
優しい世界だなぁ
｢じゃあ鬱先生のとこ、戻るね？｣
おん行ってこい、と言い背中を押してくれる…本当にいい奴だ。
私の足取りは軽く、早く鬱先生の家へと戻った。
｢戻ったよー？｣
バタバタと玄関にくる音がする、その後がちゃんと扉が開く
｢おー！おかえ、り…｣
笑顔で出迎えてくれた鬱先生の表情は徐々に歪んでいく
私の襟元に鼻を近づけスンスンと嗅ぎ、イライラとした声で
｢誰の匂いつけてきてん？男か？｣
と言った。え、何で分かったんだろ。
私、誰とも会うなんて言ってないのに。
シッマだよ？と私が言う、すると
｢コネシマでも絶対、許さへんで｣
と私をぎゅっと抱きしめた
突然の事にびっくりして頭がパンクする
貴方との初めての触れ合いだった、私は一時の幸せに満ち溢れた
愛するあなたと煙草
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 383人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「実況者」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
うぉっしゅ蜜柑(プロフ) - ウケさん» コメントありがとうございます(´ｰ｀)褒めて頂き、嬉しい限りです！更新頑張らせて頂きます！ (2017年7月3日 21時) (
レス) id: eaa142400f (このIDを非表示/違反報告)
ウケ - いつも更新楽しみにしてます！どの話も素敵で･･･更新頑張って下さい！ (2017年7月3日 18時) (レス) id: 8c0ab5ece7 (このIDを非表示/違反報告)
うぉっしゅ蜜柑(プロフ) - たかちんさん» コメントありがとうございます(´ｰ｀)応援して下さっているなんて感謝感激です！今後とも精進するので、よろしくお願いします！ (2017年6月12日 17時) (レス) id: eaa142400f (このIDを非表示/違反報告)
たかちん(プロフ) - いつも応援してます！更新楽しみに待ってました(^o^)トントンの小説わくわくしながら待ってます！！ (2017年6月12日 16時) (レス) id: d1b7bc89b9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：うぉっしゅ蜜柑 | 作成日時：2017年5月20日 2時
