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鬱先生には少しと言われたが、言葉に甘えに甘えて夕方まで居座らせてもらった。
とんちに怒られたら、Aちゃんのせいやで。と言っていたが怒られはしないだろう、多分。
家へと帰る足取りはとても重く、鉛を担いでいるような気分だ。
私、トントンに捨てられちゃうのかな。
所詮私は浮気女、捨てられて当たり前の存在だろう。
目頭が熱くなるのが分かる、ぁあ恋を知ってからの初めての涙だ。
とめどなく溢れ出す私の感情は、温かい液体と共に地面に跡を作る。
さっきまで橙色に染まっていた空は、いつの間にか星がたくさん散りばめられていた。
私は、そっと玄関の扉を開ける
部屋は真っ暗で、人の気配すら感じられなかった。
ほっ、として玄関に灯をともす。
灯がつくことにより見えなかったものが、徐々に視界に入ってくる。
そこにはトントンの姿があった
私を確認するやいなや、トントンは顔に影を落とし
｢おい、どこいってたん？こんな遅くまで、昨日も帰ってこんくて……なぁ、何してた？｣
私を蔑んだ目で見つめた彼は、相当やつれた顔をしている
｢…大先生のところいってたんやろ？知ってんねんで、昨日たまたま見かけた、…まだ、浮気してるん？｣
トントンは私の頬に手を添え、悲しそうな目で微笑んだ
｢…トントン、だって……トントンだって！！昨日他の女の子と出掛けてたでしょ！？｣
彼の目は丸くなる、そりゃそうだろう。
普段反論しない、意見すら言わない私が彼に対抗しようとしているのだから
トントンは恥ずかしそうに頭を掻き出す、何だやっぱり浮気してたのか……
俯いて涙をこらえる、今までの私の行いが悪いんだ。
別れを告げられてもしっかり見送ってあげなければ。
｢じっ実はな、…｣
トントンはそっと私の左手をとり、薬指に指輪をはめた。
｢……あの、トントン？これって｣
｢結婚して欲しいんや、A｣
突然の言葉に頭が追いつかない
え、結婚？……え？結婚ってなんだ、けっこん……結婚！？
そこまで頭は悪くない筈なのだが、理解にいつもより倍近く時間がかかった。
｢お前が、他の奴見てようと俺はA、お前しか愛せんのや。返事聞かせてくれへん？｣
私の体は宙に浮く、温かい香りがする、安心する匂いがする。ここが私の居場所なんだ。
｢私もトントンしか見えてないよ、一生一緒にいよう？｣
この人生は輝かしいものになるだろう、あなたと一緒なら。
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うぉっしゅ蜜柑(プロフ) - ウケさん» コメントありがとうございます(´ｰ｀)褒めて頂き、嬉しい限りです！更新頑張らせて頂きます！ (2017年7月3日 21時) (
レス) id: eaa142400f (このIDを非表示/違反報告)
ウケ - いつも更新楽しみにしてます！どの話も素敵で･･･更新頑張って下さい！ (2017年7月3日 18時) (レス) id: 8c0ab5ece7 (このIDを非表示/違反報告)
うぉっしゅ蜜柑(プロフ) - たかちんさん» コメントありがとうございます(´ｰ｀)応援して下さっているなんて感謝感激です！今後とも精進するので、よろしくお願いします！ (2017年6月12日 17時) (レス) id: eaa142400f (このIDを非表示/違反報告)
たかちん(プロフ) - いつも応援してます！更新楽しみに待ってました(^o^)トントンの小説わくわくしながら待ってます！！ (2017年6月12日 16時) (レス) id: d1b7bc89b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うぉっしゅ蜜柑 | 作成日時：2017年5月20日 2時
