検索窓
今日:3 hit、昨日:15 hit、合計:255,596 hit

ページ29

かつて、彼女といった駄菓子屋に連れて行ってやった

女は目を輝かせながら、何を買おうかと悩んでいた

あっ、と声をあげ一目散に駆け寄っていったところにあったのはサイダー。

なんや、好きなもんも一緒なんか。

サイダーをぷしゅぅっと開け、ゴクゴクといい音をたてて飲むあいつ。

汗を拭いながら、飲んでいる様はいつか見たような気さえもする。

それを横目に咥えていたタバコの火を消し、自分もちょびちょびと甘ったるいサイダーを飲んだ


「私ね、サイダーが好きなの。透き通ってて程よく甘くて、何より夏って感じが好き」

あいつは暑い気温が持病の関係で体に良くないのに、夏のサイダーが好きだっていってよく俺と出掛けてた。

その度に、フラフラしよるから俺が一緒にいてやったんやっけ。

懐かしい、そんな思い出に浸りながら

「そーいや、あいつもそんな事言うとったわ」

と女をみながら呟いた

女はこっちを見て、くすくすと笑いながら

「やっぱり、その人と私似てるのかもね」

といいながら、ビンを椅子の上に置いた。


「じゃ、私はここでお暇しよっかな。わざわざ思い出の場所に連れてきてくれてありがとう、楽しかったよ。」

正直楽しかった、彼女ではないけれど彼女と居たような気になれたのだから。

「おん、また会おうな」

どんどん遠くなって行く女をみながら、僕は手をふる

「それはもう無理だけど、私は貴方の事見守ってるね」

大きい声であいつは叫んだ


「あ…?」

ふふっと笑った仕草をみせ、俺に大きく手を振りながら

「元気そうで良かった、じゃーね!鬱先生。」


そういって陽炎の中へ消えていった

それをただ見つめる事しか出来なかった僕の口の中には、まだ思い出の味が残っていた。



思い出のサイダー


▼以下礼文▼
星、お気に入り…本当に閲覧者様には感謝しきれない限りです
星50、お気に入り100いきましたので、毎日異なった人の話を2話あげさせて頂く事にします(^^
次回3話あげするとしたら、星100 お気に入り200を目指したい所です。
星100は結構厳しいので、多分無理だとは思うのですけれど( ¯ᒡ̱¯ )
出来ることならやりたいですね、良ければよろしくお願いしますね( ˊᵕˋ )

伝わらない思い ht→←▼



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (149 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
383人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

うぉっしゅ蜜柑(プロフ) - ウケさん» コメントありがとうございます(´ー`)褒めて頂き、嬉しい限りです!更新頑張らせて頂きます! (2017年7月3日 21時) (レス) id: eaa142400f (このIDを非表示/違反報告)
ウケ - いつも更新楽しみにしてます!どの話も素敵で・・・更新頑張って下さい! (2017年7月3日 18時) (レス) id: 8c0ab5ece7 (このIDを非表示/違反報告)
うぉっしゅ蜜柑(プロフ) - たかちんさん» コメントありがとうございます(´ー`)応援して下さっているなんて感謝感激です!今後とも精進するので、よろしくお願いします! (2017年6月12日 17時) (レス) id: eaa142400f (このIDを非表示/違反報告)
たかちん(プロフ) - いつも応援してます!更新楽しみに待ってました(^o^)トントンの小説わくわくしながら待ってます!! (2017年6月12日 16時) (レス) id: d1b7bc89b9 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:うぉっしゅ蜜柑 | 作成日時:2017年5月20日 2時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。