雨もまた一興 gr ページ2
外は雨、それだけで鬱な気持ちになる。
人間とはなんて流されやすいのだろうか、たかが天気に気持ちを左右されるだなんて。
私は雨が嫌いだ、じとじとした気候の何がいいのだろうか。
部屋の隅で壁にもたれ、ベランダへと続く大きな窓を眺めていた。
水の粒が空から永遠と降り続けている、あぁこんな醜い私の心も一緒に流してはくれないだろうか。
静寂に包まれていた部屋にインターホンが鳴る
こんな日になんだ、私は一人で自己嫌悪して楽しんでいるというのに。
重い体を玄関まで運び、扉を開く。
｢出るのが遅い、もっと早く出れないのかお前は｣
｢ぇっ、あ…ぐっグルッペン……、なんで…｣
私が自己嫌悪に陥った主な原因の彼が、そこには立っていた。
外の雨がどれだけ酷いのか一瞬にして察することのできるくらい、彼の服はぐちゃぐちゃに濡れていた。
｢とりあえず、家お邪魔するぞ｣
｢…いやいや、駄目だって、駄目だよ…、｣
｢何だ、Aはこんな雨の中また俺に街に繰り出せと？｣
そう言われると、断れないじゃないか…。
しぶしぶ部屋に入れ、グルッペンに風呂に入るように促す。
昨日、このグルッペンという奴に振られたばかりの私だ。
人生初めての告白だったのに、なんとまぁ絵に描いたような綺麗な振られ方だった。
｢Aのことは友人としてしか見れない、すまんな｣
泡のように私の思いは消えていったのだ、今までの努力も全て無駄だったという事だ。
そんな事があったというのに、平然と彼は私の家尋ねてきたのだ。
なんて奴だ、奴がいるであろう脱衣場の扉を睨みつける、特に意味は無いけれど。
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うぉっしゅ蜜柑(プロフ) - ウケさん» コメントありがとうございます(´ｰ｀)褒めて頂き、嬉しい限りです！更新頑張らせて頂きます！ (2017年7月3日 21時) (
レス) id: eaa142400f (このIDを非表示/違反報告)
ウケ - いつも更新楽しみにしてます！どの話も素敵で･･･更新頑張って下さい！ (2017年7月3日 18時) (レス) id: 8c0ab5ece7 (このIDを非表示/違反報告)
うぉっしゅ蜜柑(プロフ) - たかちんさん» コメントありがとうございます(´ｰ｀)応援して下さっているなんて感謝感激です！今後とも精進するので、よろしくお願いします！ (2017年6月12日 17時) (レス) id: eaa142400f (このIDを非表示/違反報告)
たかちん(プロフ) - いつも応援してます！更新楽しみに待ってました(^o^)トントンの小説わくわくしながら待ってます！！ (2017年6月12日 16時) (レス) id: d1b7bc89b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うぉっしゅ蜜柑 | 作成日時：2017年5月20日 2時
