魔法薬学 ページ6
さてさて。入学式からはあっという間だった。呪文学やらいろいろ…それにしてもゴーストが教師の授業はすっげーねむかった。そんななかおれはまあそれなりにうまくできたと思う。ベテランの教師が俺の顔を見るたびに表情が変化するのは面白い。聞いてみると、俺の両親を思い出すという。どうやらおれは容姿の８割は父親にそっくりらしい。でも瞳は母さんに似ていてとても神秘的だって誉められた。嬉しいのやら喜んでいいのやらよくわからん。
そしてこれから魔法薬学の授業がはじまるのである。
席は見事にドールとザリンできっちり別れている。しかも空気が重たい。なんだこれ。とりあえず空いている席に座るか。
しばらくすると見るからに悪役の雰囲気を漂わせた教師がやって来た。スネイプ先生という。先生はまず始めに魔法薬学に対しての自分の思いを熱く語っていた。だが、正直俺の耳は右から左へ流していた。それから出席確認がはじまる。
「―――ポッター…我らが、新しいスターだね」
ゾワッときた。なんだ、今の。それから何故かポッターばかり嫌味を言われる。おい、ドールの女の子が挙手してるぞ。まっすぐに。まさかのスルーですか、先生。
「――Mr.フジサキ」
ん、おれか？
「はい」
顔を見ると先生が憎々しげに俺をみる。…やべえ。これ、嫌われてるのか？俺何かやらかした？
「…」
重苦しい空気が漂う。
「…Mr.フジサキ何をしている」
「本を読んでいるのですが」
「我輩は杖をしまえといったはずだが」
「あぁ…すみません。ですが腰に差しておかないと落ち着かないもので」
「…」
再び重苦しい空気になる。周りをみると俺と先生をうかがっている。こっちは見せ物じゃねーんだよ。このやろー。
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作者名：グレーぷじゅーす | 作成日時：2016年1月11日 20時
