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46 緑 ページ46

外で起こる大きな爆発。本格的にはじまった。相変わらず大胆な攻撃。作戦を上手く繋ぐことができるか…

「動くな!!」

廊下で警察の声がする。すぐに銃撃戦がはじまった。要人が匿われている部屋はこの先。

加勢しようかと体を動かしたその時、銃撃戦の間を優雅に歩いていく足音。背筋が凍る。

「待て!…ウワッ!」

やっぱりここやった。松岡さんが後ろに数名を従えて、楽しそうにリズムを刻みながら進んでいく。まずは後ろの奴らを…

「あれ。まだいるじゃん。」

ドキリとする。その瞬間、3発の連続した銃音。その音の数だけ人が倒れる音。。

「おっと。…もしかして、横山?」

松岡さんが、たった数発の銃撃で相手を見抜く。

「お前だろ?こんな確実に仕留められる奴、お前かマルしかいねぇじゃん。出てこいよ。」

松岡さんの足音は、横山くんの方ではなく、俺の方に近づいてくる。狭まる距離に緊張が増す。

「そこか。よぉ、横山。流石だな。」

「松岡さん、お久しぶりです。」

「おお、変わんねぇな。」

いつの間に移動したのか、声の方向から、横山くんが俺のいる位置とは対極にいるらしいことがわかる。

「なに?裏切ったの?」

「裏切ったつもりはありません。そもそもこちら側です。」

「ふーん。ま、どうでもいいや。ところでさ。お前、俺より速く撃てる自信ある?」

瞬間に響く銃声。ほんの僅かに遅くもう一発の銃声。短いうめき声が耳に届く。

すぐに体が動いた。でもいつの間にか松岡さんが隣にいる。

そのまま腕を蹴り上げられ、前のめりになった所を、さらに蹴られて座り込み、後頭部に銃を突きつけられた。

「こっちのほうが驚きだわ。大倉じゃん。探す手間がはぶけたよ。」

腕を後ろにまわされて動けない。横山さんは?防弾チョッキに助けられたか…?

「さてさて。ここの要人なんてどうでもよくなったな。おい、動くなよ横山。俺との力の差、わかっただろ?」

よかった。無事や。亮ちゃんとヤスは…

「あ、もしかして入口の奴ら気にしてる?あいつら、警察の奴らを必死に庇って頑張ってたよ。二人ともしぶとかったな。」

「まさか…」

「お、口聞けるじゃん。なに?気になる?お坊ちゃんは甘ちゃんだねぇ。大丈夫。瀕死くらいしといた。」

グッと怒りがこみ上げる。

「なんか色々仕掛けてあったけど、見つけたもんは全部潰しといた。よく出来てると思ったら、お前達だったのな。」

全部?いや,落ち着け。まだ手はある。でも…

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作者名:orange | 作成日時:2023年12月29日 23時

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