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「はあ。」

手のぬくもりが恋しい。

なんか…沢山のことがあったな…。

真剣で、真っ直ぐな本気の告白。

遊び相手からされてた告白とは明らかに違う。告白されるたびにあんなに気分が落ち込んでいたのに。

落ち込むどころか、心がほかほかとあったかい。

学生の頃、なんで僕はあんなにも必死に相手に縋っていたんだろう。自分から甘えて、必死に訴えて…

「結構やらかしてたな。」

思い返すとドラマみたいな修羅場も経験してる。若気の至りとはまさにあのことやわ。

僕のこと、大切に想ってくれた二人。

章ちゃんの気持ちは素直にうれしかった。大倉さんの気持ちは…何でか戸惑った。そして怖くなった。

玄関のスノードームとリビングの一輪挿し。いつも僕を迎えてくれる大倉さんのくれたもの。これがなくなってしまったら…

「怖い…」

思わず首に手をやる。あのときに消えた感情。人を好きになるって、どんな感じ?

色々と考えながら、久しぶりに穏やかな眠りに誘われる。心に吹き荒れていた嵐は何やったんやろか…



「何があったんや。」

昼休み。村上さんに開口一番、そんなふうに聞かれた。

「え?…何も。」

「うそつけー!」

「な、何が?」

「うそみたいに穏やかな顔になってるやんけ。いい事があったってことでいいねんな?」

村上さんの聞き方と表情で、僕のこと、ほんまに心配してくれてたんやと気づく。

「ありがとうございます。ご心配おかけして申し訳ないです。でも、いい事なのかどうなのか…まぁ、でもそうなんかな…」

「は?」

「その…ん〜…」

「なんやねん。」

「村上さんって、横山さんといるとどんな気持ちになるんですか?」

「…は?」

「いや、なんかこう、ウキウキするとか…」

「お前やっぱり恋煩いやったんか。」

「恋……?」

「そうや。」

「しんどかったのが解消されただけで、恋なのか何なのか…」

「つまり、大倉さんやな?」

「…」

「男前やもんなぁ。」

「…え?」

「面食いやねんな、お前。」

「いやいや!だから、なんかよく分からんくて!そりゃ、大倉さんはめちゃくちゃ男前ですよ?でもその、恋愛とかよくわからんから…」

「はいはい。出張やったし、結婚話もあったみたいやし、お前、それにモロに振り回されたってことか。」

「…」

「俺に結婚話のこと聞いてきたとき、この世の終わりみたいな顔してたもんな。」

「…あれって、村上さんは知らんかったん?」

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orange(プロフ) - いつもありがとうございます。この場所があって、たくさん倉丸ちゃんに浸れるので、日々の活力になっています。また見に来てください! (2023年1月23日 22時) (レス) id: 12b1e8c154 (このIDを非表示/違反報告)
kkoyanagi(プロフ) - お疲れ様でした。いつも物凄く楽しみにしています、この二人のお話が少ないので強火の倉丸担オタクとしては最高に嬉しいです。次回作も楽しみに待ってます。 (2023年1月23日 8時) (レス) @page32 id: 46c9530258 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:orange | 作成日時:2023年1月7日 21時

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