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「大倉さん…」

すがるように大倉さんを見ると、とてつもなく優しい表情で頭を撫でられる。

「そんな顔されたらたまらんやんか。」

「僕…こんなに…」

大倉さんが欲しくてたまらない。そんなこと、僕が求めてはいけない。だって、これ以上進んだら…

「丸山さん。俺のこと信じて。俺も同じ気持ちやから。丸山さんのこと、離さへんて約束したやろ?」

きちんと目を見て、真剣に話してくれる。

「ん。ありがとう。」

「さ、家に着くまで、また歌いましょう?ラジオでもいいよ。」

車が軽快に動き出す。切羽詰まった気持ちは少し落ち着いて、またいつも通りの楽しい雰囲気。

「大倉さんの家って、僕んちの隣の駅ですよね?」

「そう。ご近所さん。初めて来てもらいますよね。」

「はい…何も持ってきてないんですけど…」

「え?ははは!パートナーの家に来るのに手土産?営業ちゃうんやから!」

「あ、そうか…」

「丸山さんが来てくれるってだけで、特別ですから。」

ぎゅーんってなった。心がぎゅーんって。こわ。こんな男前にこんなこと言われたら誰だって落ちるわ。誰だって…

「コンビニに寄るからちょっと待ってて。何か欲しいもんある?」

「大丈夫。」

頭をポンとされて、車の中から、買い物をする大倉さんを見る。店に入った瞬間から注目されてる。2度見する人も。やっぱりそうやんな…

「おまたせ。」

それからすぐにマンションの駐車場。降りようとしたんやけど…

「丸山さん。何を気にしてんの?」

「え?」

「表情が暗い。」

「あ。」

「両想いになったのに、なんか不安なことあった?」

ちょっとした気持ちの変化に気づいてくれる大倉さん。うれしい。僕のこと、ほんまによく見てくれて。こんなこと初めてやん。何をウジウジしてんねん!

「ううん!大倉さんがあんまり男前でちょっと不安になっただけ。でも大丈夫。」

「そう?」

「うん。」

「不安になることなんてないよ。俺は丸山さんのことしか頭にないんやから。」

ちゃんと信じよう。自分が好きになった人やもん。大丈夫。不安よりも幸せな時間を大切にしよう。

「ほら、行くよ。」

大倉さんがドアを開けて玄関に通してくれる。結構にぎやかに飾られた玄関。可愛らしい物が好きなんかな。

後ろでバタンとドアが閉まる。邪魔になってはいけないと急いで靴を脱ごうとすると…

「丸山さん…」

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orange(プロフ) - いつもありがとうございます。この場所があって、たくさん倉丸ちゃんに浸れるので、日々の活力になっています。また見に来てください! (2023年1月23日 22時) (レス) id: 12b1e8c154 (このIDを非表示/違反報告)
kkoyanagi(プロフ) - お疲れ様でした。いつも物凄く楽しみにしています、この二人のお話が少ないので強火の倉丸担オタクとしては最高に嬉しいです。次回作も楽しみに待ってます。 (2023年1月23日 8時) (レス) @page32 id: 46c9530258 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:orange | 作成日時:2023年1月7日 21時

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