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「お昼どうしましょう？丸山さん、何か考えてます？」
「近くに評判のいいカフェがあるので行ってみませんか？」
でも。会場近くのカフェはやっぱり評判がいいみたいで満席。そうやんな。そうなるよな。
「ふふ。そんな落ち込まんと。ここ、テイクアウトも出来るみたいやし、来る途中にあった大きな公園で食べてみるというのはどう？」
「はい！いいですね！！」
大倉さんの笑い声に励まされて、カフェで買い物をし、公園へ。
「結構広いところですね。」
しばらくウロウロして、人目があまり気にならない木かげのベンチに腰かける。
「実は俺、パンより飯派なんですよね。」
「え！？そうなんですか？言ってくれればいいのに。」
「いや、でも飯よりも丸山さん派なんで、丸山さんがうれしそうに選んでいるのがうれしくて、何も言えませんでした。」
「ｸﾞｯ…またそういうことを…。」
「ふふ。そういや留学先にも炊飯器を持っていったな。」
「そんなに？あ、でも、コーヒーは好きでしょ？」
「はい。食後も休憩も必ず。」
「そっかぁ。じゃあ、コーヒーとケーキとかは？」
「甘いものは無理です。」
「えー！！」
「和菓子ならまぁ。」
「ショック。甘いもの巡りしたかった。」
「あ〜…すみません。少しなら。あ！最近取引先からいただいたチョコは美味しかったな。帰ってきてオフィスの人がビビってた。ここのチョコ、恐ろしく高級ですよって。」
「つまり…」
「はは！まぁ、つまり高級なものなら、甘いものでも食べられるということですね。まぁ、育ちかなぁ〜」
「ふふ。なにそれ。」
それから意味のないことをずっと。相変わらず大倉さんとならいつまでも話してられる。
「そういえば、留学ってどこに行かれてたんですか？」
「あ〜、カナダです。」
「カナダ！？なんでそこにしたんですか？」
「祖父の知り合いが事業をしていて、そこでホームステイさせてもらえることになって。」
「わ…すごい。」
「良いところですよ。もう永住しようかと思って…そういう未来を…疑っていなかった時があったな…」
急に語尾が弱くなる。振り向くと、それまでの明るい様子が消え、寂しそうな瞳が一点を見つめていた。
「大倉さん？」
どうしたんだろう。ふと、雷を怖がって震えていた様子を思い出した。
「あの時教えてくれた、事故にあった方って、もしかして…」
しばらく続く沈黙。そしてとても静かにゆっくりと伝えられる当時のこと。
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orange(プロフ) - いつもありがとうございます。この場所があって、たくさん倉丸ちゃんに浸れるので、日々の活力になっています。また見に来てください！ (2023年1月23日 22時) (
レス) id: 12b1e8c154 (このIDを非表示/違反報告)
kkoyanagi(プロフ) - お疲れ様でした。いつも物凄く楽しみにしています、この二人のお話が少ないので強火の倉丸担オタクとしては最高に嬉しいです。次回作も楽しみに待ってます。 (2023年1月23日 8時) (レス) @page32 id: 46c9530258 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：orange | 作成日時：2023年1月7日 21時
