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「そんなん…章ちゃんは友だちやんか。友だちを命の危険にさらしてしまうなんて…」
「ｳｳｯ…隆平様…すみません…お守り出来ず…」
「章ちゃん…」
２人でしっかりと抱きあう。思い出されるあの夜の混乱。とにかく逃げて…逃げて…国境を超えてから記憶がない。国境を越えることが術の発動条件だった。
「あの…離れてくれます？」
「え？」
「あ…すみません。」
「忠義。お前、感動の再会に何を言うとんねん。」
「だって…キスするし抱き合うし、もう嫌や。隆平、こっち来て。」
「はい。」
「ほんまに。本気で嫌やねんけど。」
「ごめんなさい。」
「…何を思い出したん？」
「どこから話せばいいのか…長い話になります…」
「ん、聞かせてくれ。」
「そもそもは俺の生まれからはじまっていたように思います。」
「生まれ？」
「はい。隆平様は、お小さい頃から術が使えました。普通は継承の儀の後から使うことが出来、使い方を父上から教えてもらって慣れていくのですが…。」
「…どういうこと？」
「神の御子の術は１人しか使えません。様々な知識を習得し、15歳から20歳の間に先代が強い力の継承を行って、その力に慣れていくのです。」
「でも隆平はその前から力が使えた…？」
「はい。最初は誰も気づきませんでしたが、隆平様がお生まれになって、王の力がどんどん弱まっていったそうです。」
「え…」
「父上は御子の教育を受けた人やから、どんな状況も受け入れようとしたはずやけど、周りが黙ってなかった。」
「隆平様は異質な能力を持っていると言われ隔離されました。」
「父上にも母上にも、小さい頃にしか会ってない。その後どうなったのか…」
「え？どうなったかって、どういうこと？」
「同じように隔離されたか…もうこの世にはいないか…。これをチャンスやと思った重臣が素早く動いたんやろう。でも、御子の力を持つ俺のことは殺せなかった。」
「そんな…」
「神の国に生まれ、御子は御子の、重臣は重臣の人生を、ただただ全うしていくだけ。洗脳されてるとはいえ、そんな運命にみんな自然と疲れ果ててたんや。そこに俺みたいな異質な御子が現れた。」
「その重臣はなんで自我に目覚めたんや？そもそも洗脳っていうのはそんな機械みたいになる洗脳ではないんか？」
「そうです。何というか、使命に忠実であること、疑いを持たないこと、神に遣えるということに妄信的であること。うまく言えませんが…」
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orange(プロフ) - kkoyanagiさん» いつもありがとうございます！感想いただけてとてもうれしいです。また頑張ってみます！ (2022年1月27日 19時) (
レス) id: 7529fcda00 (このIDを非表示/違反報告)
kkoyanagi(プロフ) - 完結お疲れ様でした。でももうこの２人のイチャこらを読めないのはめちゃ寂しい。ぜひぜひ次作をよろしくお願いします、楽しみに待ってます。 (2022年1月27日 8時) (レス) @page38 id: 46c9530258 (このIDを非表示/違反報告)
orange(プロフ) - kkoyanagiさん» ありがとうございます！まさかコメントをいただけると思っていなかったのと、丁寧なお言葉に、ものすごく癒されました！！こんな拙い文章で申し訳ないですが、読んでいただけてうれしいです。 (2022年1月22日 13時) (レス) id: 7529fcda00 (このIDを非表示/違反報告)
kkoyanagi(プロフ) - モヤモヤした気持ち、少し分かるような気がします。その中で更新ありがとうございます。いつも楽しみにしています、orangeさんのペースでの更新待ってます。 (2022年1月19日 8時) (レス) id: 46c9530258 (このIDを非表示/違反報告)
kkoyanagi(プロフ) - 星がなんぼあっても足りない…… (2021年9月15日 8時) (レス) id: 46c9530258 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：orange | 作成日時：2021年9月3日 7時
