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「まぁ、自分の意思は持たへんということやな。みんな神に遣えるために存在していると。」
「はい。重臣が目覚めたのは、初代御子、紀之様の影響です。」
「あ、あのおばけか。」
「父さん！失礼やろ。」
「わたしが生まれるかなり前、紀之様は気がつくと屋敷にいたそうです。そしてすぐに神の国の実情に気づいた。」
「あ〜。その、紀之様って洗脳されてなかった時代の人やもんな。初代ってどうやって出来たんやろ。なんかすげーな。」
すると章大が得意そうに話し始める。
「神の御子のはじまりは…」
「章大、それはまた別の機会にしよう。果てしなく長くなる。」
「あ、すみません。」
「紀之様はわたしの父や祖父に働きかけていたそうです。でも、２人が紀之様に気づくことはありませんでした。」
「しかし、その代わりに何故かお父上の側近が自我に目覚めてしまった。」
「問題は、その重臣には紀之様の姿が見えなかったということです。彼は独自で歴史を調べて、どこで見つけたのか洗脳のことも知り、その結果、神の国に反発を覚えるようになりました。」
「なるほど…」
「紀之様はわたしが隔離された経緯を話してくださいましたが、その時のわたしには彼に抵抗する手段がなかった。彼の思想が間違いだと言いきれなかったから。」
「隆平…。」
思い出して気持ちが重く沈む。あの時きちんと向かい合うものが俺にあったら…
「ところでさ。安田さんは弟とちゃうんやろ？なんで弟って広まっとんや？」
「章大は義兄弟って言うのかな…同じような年頃で相性のいい男の子が侍従として兄弟のように付き従うことになっています。」
「外では隆兄さんと呼ぶこともありましたし、兄弟という形で認識されていました。」
「…よー考えたら不思議やけど。神の御子の侍従は弟と呼ばれるのが普通やったな。」
「ふーん…兄というのが隆平様よりも改まってる感じ？」
「そうです。」
「ほんで？神の御子って何すんの？」
「日々のお祈りや祭事の時に神殿に行き、一人で祈りを捧げ戻ってくる。神の言葉を感じとり、民に…わたしの場合は取り次ぎの者に伝えていました。」
「神の声！？そんなん聞こえんの？」
「なんとなく…。様々な占星術をすることもありますし、言葉が自然に浮かぶときもありました。」
「すげー…ちょっとやってみて！」
「いや、そんな急には…」
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orange(プロフ) - kkoyanagiさん» いつもありがとうございます！感想いただけてとてもうれしいです。また頑張ってみます！ (2022年1月27日 19時) (
レス) id: 7529fcda00 (このIDを非表示/違反報告)
kkoyanagi(プロフ) - 完結お疲れ様でした。でももうこの２人のイチャこらを読めないのはめちゃ寂しい。ぜひぜひ次作をよろしくお願いします、楽しみに待ってます。 (2022年1月27日 8時) (レス) @page38 id: 46c9530258 (このIDを非表示/違反報告)
orange(プロフ) - kkoyanagiさん» ありがとうございます！まさかコメントをいただけると思っていなかったのと、丁寧なお言葉に、ものすごく癒されました！！こんな拙い文章で申し訳ないですが、読んでいただけてうれしいです。 (2022年1月22日 13時) (レス) id: 7529fcda00 (このIDを非表示/違反報告)
kkoyanagi(プロフ) - モヤモヤした気持ち、少し分かるような気がします。その中で更新ありがとうございます。いつも楽しみにしています、orangeさんのペースでの更新待ってます。 (2022年1月19日 8時) (レス) id: 46c9530258 (このIDを非表示/違反報告)
kkoyanagi(プロフ) - 星がなんぼあっても足りない…… (2021年9月15日 8時) (レス) id: 46c9530258 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：orange | 作成日時：2021年9月3日 7時
