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「よし。まぁネックレスはしばらく付けられへんから、ここに置いとく。」
「ん。」
「りゅう？」
「はい。」
「俺がちゃんと看病するから、無理したらあかん。パートナーにちゃんと全部どんな状態か話するんやで。」
「ん。…ｳｳｯ…ありがと…怖かった…また捕虜に戻ったって…」
「俺たちとの繋がり、黙っててくれたんやな。お前はほんまにすごいよ。そんなこと、ほんまに…すぐにでも話して楽に…ｳｳｯ…りゅうがこんな目に遭ってたなんて…ｳｳｯ…ごめんな…ほんまに…よー生きて帰ってきてくれた。」
「…忠義…ｳｯ…忠義…」
それからまたしっかりと抱きしめて、泣きあって、ほんまに久しぶりにりゅうのぬくもりを感じた。
「離れたくないわ、りゅう。」
「ん…」
「でも、しんどいな。お前、熱あるんちゃうか？」
「…体が…痛くて…熱いです。」
「ん。医者呼ぶから、待ちや。」
「あ…」
離れようとすると切なそうにこちらを見てくるりゅう。頭を撫でてやるとほっとした顔をする。
「あの…」
「ん？ふふっ…ﾁｭｯ。…もっと？」
途端に真っ赤になって、でも、めちゃくちゃ可愛い笑顔で、うんと頷く。
「しゃあないなぁ。」
とてつもなくデレた顔をしてたと思うわ。でも、吸い込まれるようにりゅうと唇をあわせて、そこから広がる幸せに２人でしばらく浸った。
「もう、お医者様はいいです。」
「ふふっ。こらこら。お前の仕事は早く傷を治すことや。ちゃんと見てもらい。」
「…はい。」
◇
「りゅう様。」
「先生…」
「あぁ！意識が戻られましたか！」
「はい…」
「しかし…かなりしんどいでしょう？」
「…はい…」
「りゅう、そうなんか？」
「忠義様。全身に大火傷を負ったようなものです。これから発熱や皮膚の痛みとも戦っていかなくてはなりません。それに、精神的にも相当弱っておられる。パニックになって、訳がわからなくなることも多々出てくるでしょう。」
「そんなに…」
「看病は相当な忍耐が必要です。りゅう様をお預かりして、面会出来そうなときにお呼びいたしますから、明日からご自分の部屋にお戻りください。」
「は？戻る？」
「はい。」
「なんで？俺に任せるって言うたやん。」
「いえ…そうなのですが、看病は相当な忍耐が…」
「まぁ、仕事の時はしゃあないわな。でもちゃんとここに帰ってくる。りゅうのおるところが俺の家やから。」
「忠義…」
「忠義様…しかし…」
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作者名：orange | 作成日時：2021年7月6日 7時
