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「あ、はい。でもそれだけじゃなくて、ベースの人と一緒にリズム隊やってみたいなって。」
「え！？」
「はい。なんか合いそうやなぁって…」
「ほんまぁ！？うれしい！」
「まさかマルちゃんやったなんて。俺、マルちゃんが気づいてくれなかったら、そのまま気付かんままやったと思う。…運命や。」
「ははは！ほんまやぁ！運命やな、たっちょん！」
なんか…えらい２人で喜んではるわ。まぁ、マルが楽しいならええか。
「ほんならさっそくなんかやってみようや。」
こうやって大倉が仲間に入ってきた。最初は遠慮しとったけど、どんどん慣れてきて、大声で笑い、たくさん食べて、たくさん寝て、思い切りのええ奴やってわかってくる。マルに対しても、もはや先輩としての扱いをしなくなった。
「マル！お前さぁ、ちゃんとせーよ！そこっ！あはは！やめろって。こらぁ！誤魔化すなぁ！」
「大倉…マルも一応先輩やから…」
「あ…」
「あ…ちゃうわ！たっちょんのあほー！」
「はぁ？あほってなんやねん！」
「「(笑)」」
ほんまに兄弟みたいに楽しそう。こいつが来てくれたおかげでマルは救われた所が大きいやろな。
「あれ、マルちゃん今日も用事？」
「あ、うん。また来週〜！」
じーっとマルの背中を見送る大倉が、こちらを見ずに尋ねてくる。
「亮ちゃん。マルちゃんて、なんか悩んでんの？」
「え？」
「いや…なんかめっちゃ苦しそうや。」
「お前…」
「なに？」
「いや、何もないよ。」
「そう…」
こいつ、人のことよー見てるんやな。
「亮ちゃんは、マルのSPというわけではないんやろ？」
「おん。でも、マルの父親に友だちになってやってほしいって言われて、小さい頃からずっと一緒や。こっちの大学に来てからはSPの父さんと俺と、一緒に暮らしてる。」
「へぇ。」
「家にはまぁ、手伝いの人やら警護の人やら、大勢おるけどな。」
「そうなんや。」
「うん。家もでかいしな。お屋敷や。あんな感じやけど、れっきとした王家の一族やからな。」
「そうやんな。つい忘れてまうわ。ところでさ…」
「ん？」
「亮ちゃんは…友だちというだけ…？」
「え？」
「いや…あんまりマルちゃんに過保護やからさ。」
「え…？」
じっと見つめられて一瞬うろたえた。こいつ、俺の気持ちに…
「ま、ええんやけど。帰ろか？」
「…おん。」
答える前に大倉が話を切る。俺の反応を見て、なんか感じたんやろうか。帰り道、その後は一切マルの話しはしなかった。
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orange(プロフ) - ありがとうございます！コメントをいただけてとてもうれしいです。更新、少しのんびりしますが、よろしくお願いします☆ (2021年4月24日 18時) (
レス) id: 7529fcda00 (このIDを非表示/違反報告)
akao(プロフ) - はじめまして^_^いつも更新楽しみにしています☆2人がどうなっていくのかワクワクしてます^_^これからも更新無理なく頑張ってください^_^ (2021年4月21日 19時) (レス) id: 078dcaab9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：orange | 作成日時：2021年3月21日 20時
