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「マル。お前、ぐちゃぐちゃやんか。」
「え、なんで…」
「なんでって…まぁ、泣いてるんちゃうかなぁって。」
「だってそんなん何時になるか…」
「どうする？泣く？飲みに行く？」
「たっちょん…」
「ん？」
「…泣いていい？」
「もちろん。まぁ、もう泣いてるけど。」
「こんなもんじゃないもん。」
「ふふっ。じゃあ、車に乗って思い切りどうぞ。」
「…たっちょん。また貸してくれる？」
「え〜？俺ぇ？」
「うん。」
「俺の胸は絶世の美女用やねんけど。」
「今日だけ。」
「しゃあないなぁ。でも実はちゃんとタオルと着替えを持ってきてました。」
「たっちょん…ｳｯ…ありがとう…」
ボロボロになるであろうマルをすばるくんの家から近いところでずっと待ってた。ヤスにも亮ちゃんにも頼まれたんやもん。ちゃんと責任持ちますよ。
「あれ？」
泣き声が止んで、顔をあげるのかと思いきや、なかなかこちらを向かない。え、こいつ寝てる？
「マル？」
ふふっ。なんちゅう顔や。涙と鼻水だらけの顔。そっとタオルで拭ってやる。
「ﾝｯ…」
「マル？」
起きひんのんかーい！少し長めの髪をかきあげる。瞬間体に電気が走った。
「あれ…。これ、ヤバイな。」
マルの穏やかな寝顔に魅了される。きれいや。ビックリするくらい透き通ってきれい。自分でも知らないうちに唇を重ねてた。
「ﾊｯ！」
ヤバイ。これ、ヤバイ！！俺…まさか…マルのこと…。いやいや、友達やし、仲間やし！でも、何この満たされた気持ち…
「あかんてぇ…」
なにがあかんのか、自分でも自分が相当戸惑ってるのがわかる。
「あかん。落ち着け、落ち着け…。」
マルは振られたばっかりや。傷ついてんねん。俺は…俺は…？俺は今こいつが泣いてたのを介抱したから情が移っただけや。うん。よし。
「マル！マルってば！…はぁ。起きひんわ。」
「すばるく…」
「え…」
寝言…やな…。マルにとっての憧れ。言うても4年も続いた仲や。マルは…マルはどんな風にすばるくんと抱き合ったんやろう…。この唇は…どんな風に…
「マルぅ…起きてよ…俺…あかんかも…。」
グッと抱きしめて、それから体を離す。窓から見上げるとそこにはきれいな夜空。マルの気持ちも晴れたんやろうか。一転俺の心は闇のなか。この気持ちとどう付き合っていこう…？
「はぁ…辛いわ…」
それでもキラキラ光る夜空の星がなんでかすごく応援してくれてるように感じた。
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orange(プロフ) - ありがとうございます！コメントをいただけてとてもうれしいです。更新、少しのんびりしますが、よろしくお願いします☆ (2021年4月24日 18時) (
レス) id: 7529fcda00 (このIDを非表示/違反報告)
akao(プロフ) - はじめまして^_^いつも更新楽しみにしています☆2人がどうなっていくのかワクワクしてます^_^これからも更新無理なく頑張ってください^_^ (2021年4月21日 19時) (レス) id: 078dcaab9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：orange | 作成日時：2021年3月21日 20時
