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散々笑いあって、飲みまくって、静かな帰り道。ふと歩みを止める大倉。不思議に思って振り返ると、真面目な目がこちらを見ていた。
「すばるくんのこと、めっちゃ好きやけど、一つだけ納得いってないことがあります。」
すっと酔いが覚める。この先に言われることが俺には分かる…
「マルちゃんのことです。」
「…」
「解放してやってください。」
聞きたくない言葉。あいつと離れるなんて、俺に出来るんやろか…
「マルちゃん、壊れてまう。」
心臓がグッと掴まれる。やっぱり、無理してるんやな、マル。
「すばるくんは、マルのこと全部受け入れられないんでしょ？」
「…お前に…そんなこと言われる筋合いない。」
「すばるくん…マルちゃんは…幸せにならんとあかんねん。誰だってそう。幸せやと純粋に感じられる場所に行かなあかん。」
「あいつは…あいつが…俺との関係を望んだんや。それに答えてるだけ…」
「中途半端な愛情はやめて欲しい。あのベース、マルがほんまにいとおしそうに見つめてるあのベース。俺にはあいつを縛る鎖に見える。」
「あの写真…お前か…。…お前には関係ない。」
「あいつは俺の恩人や。仲間で友達やねん。」
「あいつは俺の…」
「…すばるくんの恋人？」
「…」
「あいつはすばるくんの道具とちゃう。」
「そんなこと…」
「それやったら本気で愛してやって。ちゃんと伝えたって。」
「お前に何がわかんねん！！なんも知らんくせに。」
「すばるくんこそ、今のマルちゃんを知らんやろ？あんなに苦しそうにしてんのに。今の関係はなに？遊び？」
「俺は…男を愛するなんて…俺にはわからん。ほんまにあいつを愛してやれんのか…」
「そんなん、酷いやんか…マルちゃんは…」
「お前にはわからん。」
「…」
「はぁ…お前のこと、俺が一番触れられたくないところに触れてくる奴やって、なんとなく感じてた…」
「マルのこと…」
「今は無理や。」
「すばるくん…愛することも離すことも出来ひんて…そんなん、ただのわがままやんか…」
「俺は…無理や。あいつのことを離すことなんて出来ひん。」
「すばるくん！」
「ほんなら俺から奪ってみろや！」
「は？」
「仲間や友達程度の奴に奪われるとは思わんけどな。」
「なにを…」
「とりあえずこの話は終わりや。マルと俺が決めることや。お前には関係ない。」
「…」
「帰るわ。」
そう。わかってる。俺のわがままや。背中にじっと視線を感じながら家へと急いだ。
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orange(プロフ) - ありがとうございます！コメントをいただけてとてもうれしいです。更新、少しのんびりしますが、よろしくお願いします☆ (2021年4月24日 18時) (
レス) id: 7529fcda00 (このIDを非表示/違反報告)
akao(プロフ) - はじめまして^_^いつも更新楽しみにしています☆2人がどうなっていくのかワクワクしてます^_^これからも更新無理なく頑張ってください^_^ (2021年4月21日 19時) (レス) id: 078dcaab9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：orange | 作成日時：2021年3月21日 20時
