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「好きすぎて、失うのが怖くて、逃げてしまった。」
頭を引き寄せられる。今度はほんとに優しく。忠義の胸に、腕の中に包まれる。
「なんで失うなんて思うねん。」
「女の人の声が…。忠義に電話をしたら、女の人が出て…隣で一緒に寝てるって…」
「…」
「怖くて…やっぱりそりゃ女の人の方がいいよなって…」
「飲み会でスナックに行ってん。飲みすぎて、いつの間にか寝てもーて。知らん間にスマホで遊ばれとった。」
「うん。」
「俺…女に興味ない。」
「…でも…」
「隆平以外の男にも興味ない。」
「ｳｯ…」
「俺のために…俺だけのために生きて。」
「忠義…ｳｯ…うん…そうする…そうしてたつもりやったけど…ちゃんと忠義のためだけに生きていく。」
「俺も。俺も隆平のためだけに生きる。電話の相手が気になるなら今からさっきの店まで一緒に行こう。俺だって文句言ってやりたいし。」
「ううん。もう大丈夫。たぁ…好き。」
「ん。俺も。俺も好きやで、隆平。」
「よかった…」
「何が？」
「僕のもんで。」
「当たり前やろ。」
「うん…」
「ごめんなさいのチューして。」
両頬を両手で包んで、そっとキスをする。じっと見つめて、忠義の瞳の中にいる自分に出会う。
「僕のことだけ写してて…」
「…当たり前や。」
そのまま貪るように交わすキス。忠義の傷ついた心と激しい僕への気持ち。同じ熱量で答えたくて必死についていく。でも…
「ｱｯ…」
体を這う忠義の手が、全身の力を奪っていく。いつの間にか壁に押し付けられて、挟みこまれた足に支えられてる。
「ﾊｧ…」
苦しい…でも…もう…何も考えられへんくなる…
「隆平…」
目の前にある忠義の瞳。男らしくて、妖しくて、果てしなく魅力的なその瞳。
「欲しい…」
「なに？」
「たぁのこと…欲しくて…苦しい…」
目の奥がギラッと光った。次の瞬間、グッと腕を引っ張られて狭いシャワー室に連れ込まれる。
「ああっ！」
強引に入ってくる忠義に体が戸惑うのに、気持ちは激しく求めている。
「はぁ…」
忠義の気持ち良さそうなため息。そんなに揺さぶられたら…おかしなるって…
「ｸﾞｯ…」
弾けそうな忠義を感じて一気に気持ちが高ぶる。激しい…もう…
「たっ…もっ…」
力が抜ける。でも抱きよせられて、また激しいキス。そのままベッドまで連れていかれた。そこからはもう…自分でもどうなったのかわからない。
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orange(プロフ) - あーちゃんさん» コメントありがとうございます。そう言っていただけて本当にうれしいです。またよろしくお願いします。 (2021年4月17日 20時) (
レス) id: 7529fcda00 (このIDを非表示/違反報告)
orange(プロフ) - kkoyanagiさん» コメントありがとうございます。楽しんでいただけてよかった！丁寧な感想にうれしくなりました。またよろしくお願いします。 (2021年4月17日 20時) (レス) id: 7529fcda00 (このIDを非表示/違反報告)
kkoyanagi(プロフ) - ありがとうございました。そしてお疲れ様でした。強火の倉丸担なので更新が楽しみで楽しみで終わりが悲しくて寂しくて明日からどうしましょう。これからも楽しみにしてます。 (2021年4月17日 16時) (レス) id: 6da43e11fb (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - 更新を楽しみにしてました。これからも楽しみにしてます。 (2021年4月17日 14時) (レス) id: eb9a4761a3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：orange | 作成日時：2021年4月8日 19時
