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「ん…ｳｯ…」
「隆平？しんどいか？」
「うん。…世界がグルグル回ってて……目ぇ開けてられへん…」
「先生呼ぶわ。」
「たぁ…」
「ん。大丈夫。ここおるから。」
「うん…」
先生に来てもらって点滴をしてもらう。少し落ち着いたのか、しばらくすると、そっと薄目を開けて隆平が話しかけてくる。
「…僕、ちゃんと話できたかな。」
「出来たと思うよ。しっかり言いたいことを伝えてたと思う。」
「うん…。自分でも…すっきりした部分は感じてる。」
「良かったやんか。」
「うん。」
「犯人…自供をはじめたらしいよ。」
「え！」
「ふふっ。俺と同じ反応や。」
「え、自供？あの人が話し出したってこと？」
「うん。色んなことがわかってくるんちゃうかな。」
「そう…」
「あんまり嬉しくない？」
「嬉しいとか…別にない。あの人がどうしようが別に関係ないというか…あ、自供はもちろんほっとしたけど、それはたくさんの被害者の人を思ったからで…」
「うん…」
「…僕的には、話せたことが大きい。不安やパニックがどうなるのかもわからんし、今はめまいもすごいし…結局良いことなんてないねん。」
「そやな。でも…半分しか目が開いてないけど…瞳がクリアになったよ。ますますきれいになった。」
「照れるやん…」
「ほんまやもん。世界中探してもこんなきれいな人いてない。」
「ありがとう。うん…やっぱりちょっとすっきりしてるかも。自分でしっかりあの人の気持ちを切ってきたし。もう僕は自由になったように思える。」
「心が軽なった感じ？」
「うん…そうやな。悪夢に勝てたかな…。まぁ、単純に死の恐怖ってまだあるのかもしれんけど。」
「そうか。」
「うん。ありがとう、見守ってくれて。嬉しかった。」
「俺は隆平の言葉が嬉しかった。どんな運命でもついてきてくれるって。」
「だって、パートナーやもん。当たり前やん。」
「でも、ほんまに嬉しかった。」
「うん。」
「帰れそう？」
「ん…どうやろ…家には帰りたいけどなぁ。」
「点滴終わったら聞いてみるか。」
「忠義、お腹空いたんちゃう？」
「うん。」
「食べてきて。僕待っとくし。」
「離れたくない。」
「いや…でも…」
「お母さんが着替えとか準備してくれてるって連絡あったから、適当に飯頼んでみる。」
「ん。わかった。」
「寝ていいよ。」
「ん…寝たくない…」
「しんどいやろ？目閉じて。」
「ん…たぁ…頭撫でて…」
「ん。隆平…おやすみ。」
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orange(プロフ) - あーちゃんさん» コメントありがとうございます。そう言っていただけて本当にうれしいです。またよろしくお願いします。 (2021年4月17日 20時) (
レス) id: 7529fcda00 (このIDを非表示/違反報告)
orange(プロフ) - kkoyanagiさん» コメントありがとうございます。楽しんでいただけてよかった！丁寧な感想にうれしくなりました。またよろしくお願いします。 (2021年4月17日 20時) (レス) id: 7529fcda00 (このIDを非表示/違反報告)
kkoyanagi(プロフ) - ありがとうございました。そしてお疲れ様でした。強火の倉丸担なので更新が楽しみで楽しみで終わりが悲しくて寂しくて明日からどうしましょう。これからも楽しみにしてます。 (2021年4月17日 16時) (レス) id: 6da43e11fb (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - 更新を楽しみにしてました。これからも楽しみにしてます。 (2021年4月17日 14時) (レス) id: eb9a4761a3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：orange | 作成日時：2021年4月8日 19時
