想 6 (ページ4)

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「隆平。大丈夫か？」

「うん。」

「本当はもう会わせたくないが…お前の思うとおりにしなさい。」

心配そうなお父さん。せっかく家族の時間が増えて幸せに過ごせてるんやもん。あんなところ見たら強引にでも止めさせたいやろうな…。

「ありがとう、父さん。」

「ん。しっかり気持ちを整えなさい。」

それでも息子の意志を尊重してあげるお父さん。すごいな。

「では、何かあればまた連絡をください。」

「はい。ありがとうございました。」

先生にお礼を言ってそのまま帰宅する。その後刑事さんから連絡が来て、結局また１ヶ月以上先の面談になりそうだと言われた。

「はぁ…長いなぁ。あんなことになったら警察としてなかなか次に踏み出されへんのかな？」

「どうやろ…犯人の状態も良くないらしいから…。」

「…そう。忠義…抱っこ…」

「おいで。」

ソファの２人。言葉を交わすわけでもなく、ただ体を寄せあって、互いの温もりを感じる。

「夫婦って不思議やな。」

「ん？なんで？」

「なんか運命共同体や。忠義がここにいることが自然なことで、もう忠義がそばにいないってことが想像出来ひん。」

「そんなん、俺もやし。もー！隆平！」

「へ？」

「そういう可愛いこと言うのやめて。クーってなるから。」

「ん？」

「だからぁ、隆平のことめちゃくちゃにしたくなんの。」

「ん…して。」

「わーっ！」

「ちょっ！急に大きな声でビックリするや…んっ！」

可愛い隆平にかぶりつくみたいに激しいキスをする。

「んっ…たっ…ﾝﾝｯ…」

ほんまに。今日はじっくり話そうって思ってたのに、結局これや…

「隆平…」

いつまでも飽きない交わり。激しかったり、穏やかだったり。

「はぁ…」

「いい？」

「ん…」

求めて求められて、２人で作る快楽。２人にしか作ることの出来ない２人の世界。

「ﾝｯ…ｱｯ…たぁっ、待って…や…ｱｱｯ……」

それが堪らなく魅力的なんやろうな。同じようで同じじゃない。でも、こんなに心地よくて満たされる時間はないねん。

「もっと？」

「ｸﾞｯ…ﾝｯ…」

「言うて…りゅう…」

「た…ほし…もっとして…ｯ…」

「ﾊｧ…ええよ…」

体も心もとろとろに溶かして、２人でめざすのは一体どこなんやろ。ああ…もう何も考えられへん…

「りゅう…よかった？」

いつも確認してしまう。そしていつも穏やかな顔で答えてくれる。

「うん…大好き…」

「ふふ。寝よ、隆平。おやすみ。」

「ん…おやすみ…」