想 6 (ページ30)

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「ただいま～！隆平～！」

「忠義、おかえり！」

玄関先でそのまま２人でキスにのめりこむ。ただただ気持ちよくて、力の抜けてきた隆平に胸が締め付けられる。かわいい。

「はぁ…隆平。なんもなかった？」

「うん。1人でも頑張れたと思う。」

「ん。強くなったな。」

「でもめっちゃ寂しかったで。」

「ふふっ。俺も。」

「あ、忠義、お腹空いたやろ？着替えて食べよ。」

「うん。急いで着替えるわ！」

２人の家は不思議やけど２人の匂いがする。どっちの匂いとかじゃなくて、２人の匂い。帰ってきた～って実感がわく。

「隆平、なんか手伝う？」

「ううん。あ、ビールとか飲み物かな。僕はまだあんまり飲まれへんけど。」

「そやな。俺だけ飲んでもいい？」

「もちろん！色々買ってあるし。」

「あ、ほんまや。どれにしよっかなぁ…」

「めっちゃ飲むと思ったからめっちゃ買ってるやろ？」

「うん。ありがとう。」

「ふふっ。はい、もう食べれるで！ビールおつぎします。」

「わ、ありがとう。」

「じゃあ、お疲れさまでした！」

「お疲れ。いただきます！」

やっぱり隆平との食事が一番やな。美味しい。

「この出汁美味しい！」

「ほんま！？」

「うん。丁寧にとったん？」

「うん、こだわりました。出汁上手。」

「…変なこと言うのやめてくれるぅ？」

「ふふっ。しぶやんの影響かな。あ、人のせいにしたらあかんな。大阪はどうやったん？」

「順調やと思う。あとは任せていいんちゃうかな。またオープンの時はお願いします。」

「うん、楽しみにしてる。あ、これ信ちゃんのおすすめのお酒やで。」

隣に座ってお酌をしてくれる隆平。どんなお酒でも美味なると思うけど…

「わ…めっちゃうまい。」

「ほんま？ちょっと飲んでみようかな。」

「大丈夫？」

「ん…どうやろ、ちょっとだけ。…わぁ！」

「美味しい？」

「うん！信ちゃん、どこでこんなん見つけて来るんやろ…うわっ！」

「かわい…ﾁｭｯ……隆平はかわいい…。」

「ん…ちょっと…」

酒を飲んでめっちゃ美味しそうな顔をした隆平がめちゃくちゃかわいくて、引き寄せて抱きしめながらキスをする。

「ん…たぁ…片付けな…んっ…」

なんかごちゃごちゃ言うてるけど、腹も満たされて、もうそんなん我慢出来ひんし…

「ｱｯ…たぁ…待って……」

はぁ～、隆平のことめちゃくちゃにしてやろ。いいもんももらったしな。はぁ。こんな顔されたら、俺がめちゃくちゃになるわ…