想 6 (ページ23)

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「おまたせ。隆平？」

「ﾊｧﾊｧ…ｳｳｯ…」

「わっ！大丈夫？しんどい？」

涙を目にいっぱいためてこっちを見てくる隆平。

「たぁ…なんか…ごめん…心細くて…」

「ふふっ。抱っこしよか。」

「うん…」

「ふふふ。先薬飲んでみよ。明日朝一で病院行こう。」

あっつい体を抱き起こして薬を飲ませる。

「苦しいなぁ。」

「ﾊｧﾊｧ…ん…」

「寝れる？」

「…たぁ…ごめん…」

「なにが？」

「風邪移るし、自分の部屋行って。」

「それは無理やわ。」

「あかんよ。」

「こんなに震えて泣いてるパートナーを置いていかれへんやろ？」

「ｳｳｯ…こんなん…平気やし…」

「強がらんと。しんどいときは人恋しいもんやって。俺、一人暮らししてた時、ほんまにどうやって生きてたんやろってくらい、今隆平に頼りきってるもん。隆平も甘えていいんやで。」

「たぁ…ｳｳｯ…しんどい…」

「ん。大丈夫。」

ベッドに一緒に横になると胸にすり寄ってくる隆平。寒いのか小刻みに震えてて、なんかあかんけど先週のことを思い出す。

「そうか…隆平、やっぱり無理しすぎたんや。」

「ん…？」

「先週、２人で盛り上がって激しくしすぎたから…」

「え…あ…」

「仕事も忙しいのにな…。俺のせいやん。隆平、ごめんな。」

「…そんな…ちゃう…嫌…」

「嫌？」

「ｳｯ…もうしてくれへんの？」

「え、ちゃうよ、そういうことじゃなくて、無理させて…」

「ｳｳｯ…ごめん…」

「隆平。謝らんと。またいつでもしたいよ。２人で体力つけなあかんな。」

「…うん」

「仕事も忙しいというか、忙しすぎるんちゃう？」

「ううん…そんなこと…」

「隆平は1人で抱え込むから、ちゃんと頼れる所は頼りや。」

「ん…」

「まだ前みたいにうまく考えがまとまらへんって焦ったりする？」

「ん…時々しんどくなる。でも、たぁのこと考えて頑張ってる…」

「ふふ。そうか。力になれてるんやったらよかった。なんも焦ることないから。俺がちゃんといてるから。」

「うん…ありがとう…。…たぁ？」

「なに？」

「こんなに甘ったれで…僕のこと嫌いにならへん？」

「は？何を言うてんの。そんなことあるわけないやろ？」

「ん…」

「ゆっくり休み。なんも心配せんと。」

「うん…」

「ほら、目閉じて。まだ寒い？」

「ううん。」

「震えてるわ。しっかり布団かぶって。こうしてるから安心して寝ぇ。」

「うん。ありがと…」

「ん。おやすみ。」