想 6 (ページ19)

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いきなりかぶりつくようなキスをされて訳がわからなくなる。気づいたら忠義に見下ろされていた。あ…近づいてくる…。そう思ったら鼻と鼻がくっつく直前で動きが止まる。

「もっとめちゃくちゃにしていい？」

はぁ…。心臓止まったわ。魅了されて固まってしまった僕のことを忠義がそっと撫でる。そこからまたはじまる激しいキスと愛撫。

「隆平…」

気持ちよさに体が浮き上がって、浮き上がったところをまた噛みつかれて、気持ちよさに喘ぎがついていかない。忠義の荒々しい呼吸が耳許でこだまして、自分がどうなっているのかもわからなくなった。

どれくらい溺れていたのか…ふと気がつくとあたたかい忠義の腕の中に包まれていた。

「ん？隆平、気がついた？」

「うん…僕…」

「ふふ。はぁ～可愛かったわぁ。めーっちゃ可愛かったんやから！眉間にシワを寄せてたまらん顔してる隆平！」

「ちょっ…恥ずかしい…えと…どうなったっけ…？」

最後、体のほんまに底の方から震えて、グッてなっておさまらんくて…

「ずっと震えてるから思い切り抱きしめたんやで。」

「あ…そうや…」

腕の中で体に溜まってた震えが一気に飛び出したみたいにぶるっと震えて、それからスッと力が抜けたんや…

「もー！なんかすごかったわ。大丈夫？」

「うん…こんなん…はじめて…」

「わぁ！ﾁｭｯ。ほんま？うれしい！」

「へ？僕がうれしいんやけど…」

「愛する人を満足させられたんやで？俺がうれしいに決まってるやんかぁ！」

「ほんまに素敵な人やな、忠義。」

「そ、そう？」

「僕、ほんまに自慢やねんで、忠義のこと。」

「隆平…」

「ありがとう、忠義。幸せ。」

「…俺も。」

２人でぎゅっと抱きしめあう。男に生まれて、世間ではなかなか認められない関係やけど、ほんまに幸せや。

「はぁ…２週間、ホテルのベッドが広すぎて、ほんまに嫌やった。」

「たった２週間やったのにな。こんだけ満たされたら、もう離れるのが嫌やって思ってもしょうがないよね。」

「ﾁｭｯ。ちょっと体拭こか。」

全然動けない僕のことを、自分も疲れてるのにお世話をしてくれる忠義。

「たぁ…ありがと…来て…」

「隆平…好き。愛してる。いつまでも新鮮に愛してる。怖いくらい。」

「ふふ…。ん…僕…も…あい…してる…」

「ゆっくり寝て。ﾁｭｯ。おやすみ。」

「ん…」

ふっと微笑む忠義を感じたら、優しさに包まれて眠りに落ちていた。