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「はぁ。とりあえずよかった。」
「え？」
「社長、反対されると思ってたんですかぁ？」
「いやぁ、まぁ、そういう意見もあるやろうし、賛成派と反対派で揉めだしたらどうしようとか…」
「それより俺は社長と丸山さんの関係が気になりますけど。」
「えっ！はぁ？」
「あの、ちょーイケメンの息子さん。」
「あぁ！めっちゃイケメンだけど、ちょーかわいらしいですよね！」
「ちょっ、ちょっと、やめてくれる？え、やっぱりそう思う？」
「大倉。」
「ﾊｯ…いや、あの、あーまあー仲良くさせてもらってるよ。」
「仲良過ぎません？」
「…す、鋭い。」
「お前さぁ…」
「あっ！いや、まぁ、また紹介するし。話を進めるうえで近々来てくれはると思うから…」
「あの人が後々俺たちの社長になるわけですよね？」
「まぁ、そうなるかな。」
「えー！私、まだ見たことないです！」
「すごいイケメンですよ！」
「そんなに？私たちイケメンには免疫がありますよ？」
「確かに。会社の主要部にいる３人がこの面子ですもんね。」
「それでもイケメン？」
「ん〜…そう言われるとイケメンではあるけど、かわいいが勝つかなぁ…」
「あの…もういいやんか…」
「え…なんか社長が落ち込んでません？」
「そっとしといたり。これでも緊張しとったんやから。とりあえず方向性が決まってホッとしてんねん。」
「そうや。これでも色々責任を背負ってんねんから。」
「これでもって何！？」
「まぁまぁ。じゃあ、社長、今日は解散でいいですか？」
「うん…かいさ〜ん！」
緊張した雰囲気はどこへやら。みんないい表情で会議室から出て行った。
「大倉、別にマルが取られるわけやないねんから。」
「だって〜！俺の隆平のこと…好き勝手に話して…しかも、やっぱりめっちゃ人気あるし…」
「誉められてんねんやからええやん。でも、よかったな。みんな賛成してくれて。」
「うん。２人も改めてありがとう。」
「しかし、人のあたたかさというのか…想いの見える合併案はさすがやな。」
「隆平とすばるくんはもちろんやけど、人事面は村上さん、横山さんが考えてくれてるみたい。」
「やっぱり只者ではないな。」
「うん。決して景気が良いとは言えないこの時代に、ここまで思いきって乗り出してくれるのはすごいと思う。」
「期待に応えたいな。」
「うん。細かいことが色々あるかもしれんけど、また大きな一歩になるように頑張ろう。」
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作者名：orange | 作成日時：2021年3月14日 20時
