缶ビール

二十八杯目 ページ28

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あの後自分の中でオカザワさんを"自分のもの"にするのをやめようと決心した


好きだっていう気持ちが変わったわけじゃなくて


こうやってプライベートで飲める事をもっと楽しもうと思った


そうだよ、オカザワさんの事好きでも一緒に飲めないファンなんてごまんといるのに


名前が認識されてるだけ、


面白いって言ってくれるだけありがたいと思わないと！


って、そうでもしないとまた自分の感情が爆発してしまう


だからなつこにはこの前の2人で飲んだ話をあまりしなかった


したのは八木さんが来なかった事と


途中でオカザワさんが歯磨き粉買った事くらい


それでいいんだ、




な「なにA、顔気持ち悪い」


「ひ、人に向かって気持ち悪いとはなんだ！」


な「やだもう〜ツアー目前なんだから顔くらい引き締めてよね」


「他にどこが引き締まってないのかな？」


な「ここ？」


「なつこ…」


な「ご、ごめんなさいぃ〜ギブギブ！」




と、こんな風になつこには気づかれていない


気付いてないフリしてるだけかもしれないけど


私にとって今はそれがありがたかった









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「なんで歯磨き粉買ったんだろ」

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