5ー真琴sideー ページ7
渚「いいなー、ハルちゃん今
Aと2人暮らしなんだー!」
真琴「ハルの方のおばさん、
単身赴任のおじさんのところだって
Aの方は中1の頃から仕事でフランス
って、またサバ?」
また朝みたいにサバを焼いてるハル
遙「嫌なら食うな」
貴「ハルりんご!!!」
遙「そこにある」
貴「ない!!」
遙「はぁ…」
昔からりんごが好きなA
琳檎澤って変わった苗字で
しかも苗字通りりんご好きというね
ハルはAがりんごと騒ぐから
1度火を消しサバから離れ
Aが求めてるりんごの場所を
見つけ与える
そしてまたサバの元へ戻り焼く
すると渚がハルに近づき
渚「美味しそー!
ハルちゃん料理上手だったもんね!」
と言う
真琴「でもさ、本当にいいのかな」
渚「えぇ、さっきは賛成したのに?
ひょっとして怖くなった?」
貴「まことビビり」ムシャムシャ
真琴「ちがうよ、俺たちだけで
掘っちゃっていいのかなってこと」
渚「それはしょうがないよ、
リンちゃんは日本にいないんだし…」
ハルが今してる目は
昔同じような目をしたことがある気がした
桜の木の下で小6の冬
『おれ、こっちの中学行かないから』
真琴『え、どういうこと?リン』
『オーストラリアに行くことにしたんだ』
真琴『オーストラリアって外国の?』
『そう』
貴『パンダいるところ?』
『ちげぇよ!ばかだな、Aは!
パンダは中国、オーストラリアは
どっちかっていうとコアラだろ』
貴『コアラに会いに行くの?』
『ちげぇって、水泳の勉強しにいく』
遙『お前、何がしたいんだ…』
『オリンピックの選手になる』
真琴『どうして黙ってたのさ!
リレーはどーするの!?』
『リレーには出るさ
出発は大会の翌日だ、だから
5人で泳ぐのもこれで最後になる』
遙『俺たちはフリーでしか泳がない』
『リレーじゃなきゃダメなんだ
これが最後だ、一緒に泳ごう、
七瀬、琳檎澤』
ハルとAは俯いたまま
何も発しなかった
するとリンが言った
『もし一緒に泳いでくれたら
見たことのない景色見せてやる』
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作者名:りんご | 作成日時:2018年6月8日 20時