王子と姫の物語【夢色パティシエール】

31話 ページ33

バニラ「様をつけなさい！様を！」


天野「え？」


カフェ「この学園と精霊界は
あちこちでつながっていて
僕ら修行のために出てくるんです」


天野「あたしそれ知ってる！
人間とペアを組んで
スイーツの練習をするんでしょ？
宮廷パティシエになるために！」


「「「「宮廷パティシエ」」」」


ショコラ「パフェ様は私たちの先輩で
あの宮廷パティシエになった人ですのよ！！」


キャラメル「女王様に許しを得て
今のパートナーAと一緒にいるのですぅ」


カフェ「最高ペアですからね」


天野「最高ペア…
みんな、本当にパティシエになりたいんだね」


安藤「僕たちだって、そうだろ？」


天野「そういえば、安堂くんは
実家の和菓子屋さんの隣に
和洋をドッキングさせたお店を出すのが
夢だったね！」


花房「僕は、華道家の母と
衣食住のコーディネーターを
目指しているんだ」


樫野「俺は絶対
一流のパティシエになって一流の店を持つ
だから、ここでもトップで卒業する
しなきゃならないんだ」


天野「Aちゃんの夢は？」


貴「んー、特に夢はない」


「「「「え？」」」」


天野「それって…」


貴「…できることやりたいことを
今、思いっきりやって
後悔ない道を歩む
ただそれだけ」


花房「Aらしいね」


樫野「あぁ」


安藤「だね」


天野「なんか！すごいね！！」


貴「…ねむい…」


バニラ「前から思ってたけどAって
スイーツ作り以外のことは無気力よね」


ショコラ「仕方がないですわ
Aだって努力してる人ですもの」


キャラメル「Aは
すっご〜い努力家なんですぅ〜」


樫野「ほぼスイーツのためなら
14時間は起きてるな」


安藤「勉強は昔からできるから
寝ても怒られはしないからね」


天野「へぇー、Aちゃんって
昔からすごかったんだ！」


貴「…今日はみんな帰って寝よ
バニラの紹介もできたし」

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