【あほの坂田】化けだぬき症候群【うらたぬき】

１８話 ページ21

Aが心配してくれている姿が可愛くてこのままでもいいと思ってしまう俺は重症だと今自覚した

でもずっと四足歩行なのもしんどいし……

なんて考えてると

「ご主人様、聞こえますか？」

頭の中で声が響いた
聞き覚えのある声だった

「やまだぬきか？何で人に戻れない？お前が出てきたのはそれと関係あるんだろ！？」

脳内で俺とは思えないほど焦った口調でまくし立てた

「気持ちは分かりますが大丈夫です。そして、今から言う事を落ち着いて聞いてください」

やまだぬきの諭すような言い方で頭が冷えてきた

やまだぬきによると、俺が本当は死んでない事が別の神様達にバレたらしく、存在が消えていく事になったらしい

人に戻れなくなったのは存在を消す第一段階


というのが表向き……建前の理由


本当は―――という理由


何勝手に人の未来決めてんだって思ったけど、これに乗らない理由なんて無い

誰か協力してもらわないとこれは１人じゃ無理だ


「やまだぬき、協力してくれるか？」

「当たり前でしょう、ご主人様の為なら何でも出来ます」

「……ありがとう」


さて、A


俺の言葉に騙されてくれ

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