34 ページ34
ずっとおねがいおねがいと肩をゆさゆさうるさいせふんに愛想をつかして、
「もう部屋行く」
と絡んでくるせふんを払って立ち上がる。
SE「じゃあ俺も」
「せふなはここにいてよ」
SE「何でよ」
「うるさいもん」
SE「A」
腕を引かれてソファーに引き戻される。
SE「やっときてくれた」
それも、せふなの足と足の間に、、。
A、やっぱり座りたくてわざと立ち上がったんでしょ？引っ張って座らせてくださいって言ってるようなもんだったよあの後ろ姿は。とか意味不明なことを後ろでぶつぶつ言っているせふん。
「ねえ近い」
肩に顎をのせているせふんの髪の毛がほっぺにかさかさ当たってくすぐったいし、せふなのにおいがふわ〜って漂ってくるし、お腹に回された手はぎゅってなってて抜け出せないし、耳元で話すから溶けそうだし、とにかくいろいろやばい状況。
SE「A、俺もう我慢できない」
「へ？？？？？」
え、何？？今からA、せふなに食べられちゃうの？？この台詞はだいたいそういう時に言うもんね、少女漫画で習ったよ←
SE「好き」
「え、」
SE「俺、Aが好きだよ」
「……」
あっ、そっち？と心の中で安心した瞬間、え？そっち？！？！弄んでたんじゃないの？？何でいきなり！？！とパニックになる。
SE「ずっと押してたけどさ、じょんいなに押して引けよって言われたから引いてたの」
「引き出しかよ」
SE「……」
あ、これは素でごめん。心の中でつっこんだつもりだった、ごめんせふな。
SE「でもよく考えたらA、恋愛したことないしそんな事理解できるわけないし、だから実際弄ばれたって勘違いしてたじゃん」
「……」
え、貶してる？？←
SE「でもそんな事気づかないくらいAに必死になってた、俺。」
「うん」
SE「傷つけてごめん」
「別に傷ついてないよ、ただせふなの事が嫌いになっただけ」←
SE「……今も？」
「……」
SE「俺のこと嫌い？」
お腹に回されてる手の力がぎゅっと強くなる。
それと同時にAの顔もかっと熱くなる。
………言えない、もうとっくにせふなにドキドキしまくってるなんて言えない。
恥ずかしいもん言えるはずない、せふなって何者なの？！よくそんなすらすら想い伝えられるね、Aは無理、絶対無理。
ジウナにでも代弁してもらいたいくらい無理。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 189人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：しうまん | 作成日時：2018年4月3日 6時
