♯106 ページ27
.
部屋に戻ってからというもの、どうにも落ち着かない。
千「ひな、なんでそんなにそわそわしてるの?」
「えっ!あ、いや、うん。ごめん。座る。」
隆くんに避けられてたわけじゃないってホッとしたのも束の間。
夕方時間くれって。話したいことがあるからって。
なんだろう。隆くんが話したい事って。
千「にっしー?」
ちあちゃんの発した言葉についビクッとしてしまう。
千「ふふ。そっか。にっしーと会うんだね。」
「もう。ちあちゃんいじわる。」
ひなは分かりやすいなあ〜って笑うちあちゃんのおかげで、少し落ち着いた。
「隆くん、なんか話があるんだって。」
千「え!うそ!なんの話?!」
「さあ。分からん。」
千「・・・ふふ。どきどきだねひな。」
「んー。どきどき、するけど、ちょっと不安。」
千「どして?」
「隆くん、真剣な顔してたから。」
もしかして、すきな人と付き合うことになったとか。
もしそうだったらどうしよう。
・・・やだな。
千「ひな〜?聞いてる〜?」
「え?あ、なになにちあちゃん。」
千「もう〜。・・・大丈夫だよ。ひなが不安がる事はなんにもないよ。」
そう言ったちあちゃんの笑顔が、本当に優しい笑顔で。
「うん。」
まっさらな気持ちで隆くんの話、聞けそう。
.
180人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆう - すごくよかったです! (2020年1月11日 12時) (レス) id: 740b20218b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ユカ | 作成日時:2017年5月8日 19時