【ONE PIECE】船長の弱点はマイペース

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さらに数週間、ローは海賊をやらないかと不器用ながらに誘ってくれた。これを断るバカがどこにいるのだろうか。


私もベポも、シャチもペンギンも喜んでローについていくことにしたのだが……

海賊で思い出したことがある。私はサイファーポールに帰る…いや、行かなきゃならない。
流石に遭難して1年帰ってこないとなると死んだことになっていそうだ。
しかし、今の私は未熟者、簡単に遭難して死にかけるようじゃローは護りきれない。
今の私が一緒について行ったところで何にもならない。

ここで私は、ローとみんなとある約束をすることにした。





『もちろんローのためならどこまでもついていく！…んだけど』

「だけど？」

『私はある場所に行かなきゃならないことを今思い出した。だから………偉大なる航路(グランドライン)でまた会おう！！何年かかろうとかまわない！』

「……わかった、次会う時は偉大なる航路(グランドライン)だ！！」





そこから1週間、誰も海賊団のことは話題に出さなかったし、約束のこともなかったかのように過ごした。


そして迎えたローたちの出航の日、別れ際、ローに1つ質問をされた。





「A、お前が偉大なる航路(グランドライン)に行く理由はなんだ」

『……強くなりたいから。もっと詳しく言えば、ローを護りたいから、かな』

「俺を、護る？」

『そう、ロシナンテさんが護った命、私が繋ぎたいから』

「ロシナンテ……コラさんか！！A、お前まさか」

『忘れもしない6年前、私を拾ってくれたのはロシナンテさん………それじゃあ、また偉大なる航路(グランドライン)でね！私が護りにいく前に死ぬんじゃないぞ！』





正直、別れるのが怖い。あの人との約束も結局守られることはなかったから。

だけどもし、もう一度約束ができるなら。ローを信じて私は待つよ。


何年かかったってかまわないから。





『約束、だよ』

「あァ、約束だ。お前も……ちゃんと帰ってこいよ」

『もちろんだよ』



・



ー7年後ー



『ハートの海賊団……！！』





朝刊を受け取り広げてみれば、一面にハートの海賊団の記事。ここ最近偉大なる航路(グランドライン)に入って暴れている超新星(ルーキー)らしい。

写真にはローはもちろん、ベポもシャチもペンギンもいる。なんなら仲間が増えている。

元気そうで何よりだ。





『この島からなら……次はこの辺りか…よし、辞表書こうっと』

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