死にたがりの海軍大将 3【ONEPIECE】 (ページ38)

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諦念ページ38

「海賊という"悪"を許すな！！」

『"悪"、ね…』

エースも、親父ももう居ないのに、

海軍は海賊を倒そうと士気が上がり続けた

「所詮お前の能力は火拳と青キジに及ばん」

『…、』

兄にも及ばなかった私が、赤犬になんて勝てるはずが無かった

「もう、お前の家族はいないんじゃ…とっとと諦めんか」

体力ももうほとんど残っていない

そして赤犬の一言についに私の心が折れた

『……、もういい、もう、生きていたくない…』

戦意喪失した私の足はもう動かない

生きる希望なんて

誰も守れなかった私なんて

生きている価値なんてないんだから

…兄と親父に会えるのなら本望だ

『…みんな、ありがと、ごめんね』

きっとルフィが強くなって戻ってきてくれる

そう信じてゆっくり瞼を閉じた

それなのに

「そこまでだ～～～ッ！！」

『な、…にを…』

ひとりの海兵が私を庇って前へ躍り出た

『君は…』

ウォーターセブンと、さっき会った桃色の髪をしたあの子

どうして私なんかを

やめてよ、せっかく死ねると思ったのに