32, 心外 ページ33
麦わらの一味及び子供達は海軍を見て研究所の裏口を目指し、海軍はそれを追うために動き出した。
船長は私を離して能力を発動させる。
「"ROOM"!!!」
「"タクト"」
若干の文句を垂れながらも、船長は海軍を逃がさないために軍艦を"浮かせた"。
船長の能力を知らない海兵達はそれを見て狼狽えている。
「お前ら もう島から出すわけにはいかねぇ…人がいねぇと言ったことは悪かったよ……!!!」
「下がってろ!!お前らごときじゃあ手も足も…
船長が臨戦態勢を取ったことで白猟屋さんも臨戦態勢を取った。
私が文句を言ったことで船長の肩にいたハルも私の肩へ戻って来た。
「"あいつら"も逃がす訳には…侍もいたな」
「…追いましょうか？」
「いい、お前が行ったところで"あの人数"を前に吐いて終わりだろ」
「…うっ…」
船長は呆れたように言ってからおそらく逃げた麦わらの一味の4人に向かって刀を突く。
「"シャンブルズ"」
「…何入れ替えたんだ？」
「…さあ…？」
「…お前ら、下がってろ」
船長はそう言って1歩前に出る。
"本部"へ報告すると言う海兵達から電伝虫を取ったり、白猟屋さんと応戦したりと忙しそうだ。
「…ローのやつ、あんなに能力使ってたらすぐ体力切れちまうんじゃないか？」
「…そこは大丈夫じゃない？」
後ろにいる私達は逃げている人達を意識の端で追いつつも、少しだけ暇を持て余してる。
「前に出ねぇってことは自信がねぇのか！？"歌姫"！」
どうやら船長の攻撃をかいくぐったらしい何人かが私を目掛けて襲いかかってきた。
「"止まって"」
下に見られている発言にムッとしつつも能力で動きを止める。
「…心外です。私が前に出ないのは、船長の邪魔にならないようにしてるだけですよ」
そう言って前にいた1人を蹴り飛ばした。
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作者名：和泉 | 作成日時：2019年9月9日 22時
