68, "糸" ページ28
特徴的な笑い声を響かせる目の前の男に、私達の警戒心は増していく。
「そう警戒してくれるな、何もしねェよ」
「……あなたを信用しろと…？」
「寝言言ってんじゃねェぞ」
ハルも警戒を示すように、全身の毛を逆立てている。
それを感じながらちらりとハルを目線を向ける。
するとその意味を把握してくれたらしいハルが、体を動かしながら、さりげなくニンファを私のフードと首の間に押し込んだ。
「…それで、ご用件は？」
「フッフッフッ…お前、おれの元に来る気はねェか？」
「……残念ながら、微塵もありませんね…」
「そうか、それは残念だな……なら…」
前言撤回だな、そう呟いた言葉が耳に届いた次の瞬間には、体が壁に叩きつけられていた。
「…ガハッ…」
「A!!」
「だったら仕方がねェな…おれも不本意だが、力ずくで連れて行こう」
「"動くな"！」
壁にもたれたまま半ば叫ぶように言えば、ドフラミンゴは動きを止めた。
「フフフッフッフッ…いいじゃねェか、いい能力だ」
「………」
「しかし、ムラがあるなァ…」
「…!?これは……!!」
細く強靭な糸が体に巻きついていく。
確か、ドフラミンゴは"イトイトの実"の能力者だと船長が言っていた。つまりこれは能力だということ。
ハルも少し離れたところで糸に捕まり、転がりながら何とか解こうとしている。
もう一度能力を使おうと顔を上げると、目の前に大きな手が迫っていた。
"ガコン!!"
大きな音と共に、背後にあった壁に頭を打ち付けられた。
段々と朦朧としてくる意識の中で捉えたのは、不気味な笑みを浮かべるドフラミンゴだった。
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時々雨(プロフ) - コメント失礼します。とても気になるところで終わっていて……続きは長い間時が経っているので、ないのでしょうか……？とても主人公と話の流れが気に入って是非続きがあれば読みたいです。書いてくださるならゆっくりと待っていたいです。 (2020年5月28日 2時) (
レス) id: c2ca6770a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：和泉 | 作成日時：2019年9月23日 17時
