使命と宿命19 ページ9
長く口付けを交わしていると、突然パタッと横に落ちた彼の顔
『…………』
私の上で脱力し眠りについた彼。そして耳元で聴こえる彼の寝息。
私は、彼の体力を全て吸い取り故意に眠らせた
彼の下からそっと抜け出して枕元に転がった腕輪を手に取り、ベッドから降りる
静かな船内を1人歩き、扉を開け甲板へと出る
『(…………また、この島へ来る事になるなんて……)』
目に入る光景に懐かしさを感じ、しばらく船の上から島を眺めた
いつかの恩人のことを思い出し、久しぶりに会いたいとも思ったが
今すぐここを離れなければならない理由ができてしまった
やむなく私はガブリエルの槍に乗り、島を後にした
ーーーーーーーーーーーーーーー
「…………なあ……」
『…………』
無言で持ってこられた食事を口に運ぶ
「………花、返してくれないか？」
『やだ』
「…どうして？」
『やなものはや。』
あむっと魚の切り身にかぶりつく
『………あなたたち、あれをどうするつもり？』
「それは教えられないよ、」
『んじゃあ花は返してあげない。』
「……教えても返してくれないくせに…」
目の前で何故か毎回正座して座る白熊さん
拷問されているというよりお願いされている気分だった
『……ふー。ごちそうさま。』
空になった皿を白熊さんの前に置く
それを手に取ると、いつもの如く出ていくかと思いきや、
その日は違い、そのまま居続け私に話しかけてきた
「………お前、…1人なのか？」
『…？』
「………1人でこの船に乗り込んできたのか？」
『…ええ、そうよ…？』
「…………」
『……？？…』
「…………1人……寂しくないか？」
『……ぇ』
急に何言い出すかと思ったら…
『…………なんで…？』
「……………俺も、1人の時があったから……」
その瞬間、部屋の空気が少しだけ変わったのがわかった
白熊さんは顔を伏せ、手に持った皿を見ながらポツポツと呟いた
「……………1人で海を渡るの、寂しくないのか？」
その質問に、どう答えようか迷った
正直…寂しいと思ったことは1度もない。
仲間が欲しいとも、誰かについて行きたいとも、思ったことはない。
ただ…
「仲間って、いいな…」とは思ったことがある。
でもその程度だった。
『…………………うん。………全然。』
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黒髪の色白さん(プロフ) - ミるくさん» コメント呼んだだけで発狂するぐらい喜んだのは初めてでございます。。ご期待に応えられるようこれからも頑張っていきます！！ (2021年5月22日 0時) (
レス) id: b48d1e31b9 (このIDを非表示/違反報告)
ミるく - すっごい面白い！笑更新が待ち遠しくてこの作品のために一週間乗り越えられます笑笑これからも更新頑張ってください！ (2021年5月21日 22時) (レス) id: bca0fd11c6 (このIDを非表示/違反報告)
黒髪の色白さん(プロフ) - 美優さん» コメントありがとうございます！！そう言っていただけてとても感激しております！！これからもよろしくお願いします＜(_ _)＞ (2021年5月16日 2時) (レス) id: b48d1e31b9 (このIDを非表示/違反報告)
美優(プロフ) - すごく面白くて一気読みしちゃいました！更新楽しみにしています！ (2021年5月15日 12時) (レス) id: 752e5a7709 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒髪の色白さん | 作成日時：2021年5月11日 0時
