毛糸のぱんつとメガネ前編(ytxym)

＝赤い風船・３９＝ ページ39

「もぉ〜父ちゃん＿＿
　今オレは、父ちゃんに
　かまってるヒマねーんだってっ」


「構うってなんだ！
　仮にも父ちゃんは父ちゃんだぞっ」


「もぉ〜い・い・からっ。
　とにかく大変なんだって」


「なにが？」


「だからさ〜、、今日その中島さんに
　お礼するために、中島さんの店
　行ってさ〜、オレ」



「お礼？」

そう雄也さんの低く良い声が

リビングに響くと、、、

兄ちゃんが嬉しそうに、くねくね。

「雄也のいまの言い方〜
　ちょ〜かっこいぃぃ〜♡」



ったく、、見せつけてくれるぜっっ。

こっちとら、ちょーモヤモヤしてんのにさっ

と、そうそう、雄也さんに説明、説明っと。。



「あ、、雄也さん。オレ実はさ〜
　中島さんと初めて逢った時＿＿
　免許証落としてたみたいで、、
　んで、それ拾っててくれたみたいで
　この前ん時＿＿もっかい女装した時
　渡してくれてさ。。んで、、その」



言い難そうにしていると

兄ちゃんがニコニコ説明バトンタッチ。

「雄也、そんでね。」


「おー、何」


「うん。涼ちゃんってばね。
　中島さんにお兄さん居る？って
　聞かれて、、おれの事だと思って
　居ますよ〜っていったら。。」


「＿＿言ったら？」


「ふふ。はい、お兄さんの免許証って。
　んで、あれれ、おれじゃん！って。
　ねー涼ちゃん」


「そ〜、そうなんっすよ。
　何か厄介な事になって、、
　女装してるオレ＿＿
　オレの妹って事に
　なっちゃって、はぁぁ」


「そうだったのか＿＿」


静かなトーンで言った雄也さんに

兄ちゃんはきゅるるんと反応。

「わー。今の言い方も
　かっこいぃぃ〜♡
　探偵さんみたぃぃ」


「ちょっっ、ちょい兄ちゃん！」


「あ。ごめん、ごめん。
　ね、そいで涼ちゃんのいもちゃんの
　お名前が、すずめなんでしょ。ふふ♪」


「もぉぉぉ〜〜！
　兄ちゃん、オレの事
　バカにしてんだろっっ」


「してないよぉぉ〜。
　リスペクトしてるよ〜。」


「リスペクトって、、兄ちゃん。。」


「だって、とっても可愛いお名前じゃん
　お女装の時の涼ちゃんに、ほんとぉ
　ぴぃ〜ったしのお名前！」


「ぶー」


「そのお名前で、あの格好して
　アイドル活動しても、ぜんぜーん
　問題ないよ！てっぺん取れるよ
　ね、涼ちゃん！！」


「だ〜か〜ら〜、
　オレ、嬉しくないんだってぇぇ
　そのてっぺん、いやなのよぉぉ」


「ええ〜いいじゃん、涼ちゃん」


　

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