毛糸のぱんつとメガネ前編(ytxym)

＝赤い風船・２０＝ ページ20

「もぉ〜涼ちゃんってば
　また少年マンガ読みすぎ〜〜」


「だって、そんな＿＿＿」


「あ、そっか、分かった。
　それとも涼ちゃんは別にいるんだ」

「居る？？」


「そ。他に好きな人がいるんでしょ」


「＿＿好き。。」


「そうそう、気になる人とか〜♪」


「き。。きになる、ひと。。」


「むむっっ。涼ちゃんのそのかんじ！
　いるね、こりゃ〜いるね。ね、雄也」


「おー、居る居る。居るな」


「ね、お父さん。
　涼ちゃんってば、いるよね♡」


「居る居る。なんだよ〜誰だ誰だ！
　このこの、どこの子だ、このこの」

父ちゃんがわざわざ、オレに近寄り

オレを肘で、つんつん。

「このこの、誰だ涼介〜〜」


「うっせーな、父ちゃん
　い、いねぇって！！」



にまにまと兄ちゃんが

「わ〜〜慌ててるぅぅー。
　こりゃ〜いる、いるなぁ〜。
　だれだろ、風磨じゃないなら
　他の７人のだれかかな？」


「な、、なんでアイツら＿＿」



兄ちゃんは長い人差し指を

ぷるるんな唇にあて

きゅるるんと考える。

「だれかな？う〜んっと、蓮かな？
　あ、やっぱし、健人だ♡」


「ちょ＿＿健人って、、
　とか、なんで、やっぱりなんだよ。」


「ん〜〜だって、ねぇお父さん。」


「うん、ねぇ慧さん」


「だって、健人って＿＿
　あのやんきぃーなかまの中で
　１人だけ、王子様っぽいでしょ」


「お。。おうじぃ？？」


「そ。だって、実はさ〜
　涼ちゃんって、乙女思考があるから
　王子さまがいいのかな〜って」


「ちょ。。お、おい！！
　なんだよそれ、、オレのど、どこ
　どこが、乙女なんだよっっ」


「どこってー＿＿マンガもそうだし
　アニメとかもそうだけどさ〜」


「な、なに」


「涼ちゃんって、クチではいつも
　やんきぃーやんきぃーって言って
　雄也とか、、マンガでもアニメでも
　クールっぽいやんきぃーが好きって
　憧れ〜って言ってるけどさ〜
　でも、それって、クチだけ」


「くちだ、け？」


「そ。く・ち・だ・け。
　深層心理。三つ子の魂百までってね」


「みつごのたましぃぃ？？」


「あ。、涼ちゃんには
　むつかしかったかしら、、」


「う、うっせー」


「ま、とにかくー。涼ちゃんって
　ちぃさ〜〜〜い時から、そう。」


「そう？」


「そ。赤ちゃん時からね、絵本でも
　教育番組でも、そうなの。
　うっとり〜って観てたよ」


「観、観てた？？なにを？？」

「んふふ」

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