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=赤い風船・12= ページ12

「ありがと、ござぃました。。
 えっと、それじゃぁ___」



その場を早く去りたいオレは

クルッと踵を返す。



そんなオレに、急にびゅう〜〜っと

大きな風が吹き、ワンピースの裾が

ふわっと浮き上がる。


「ひゃぁ__っ」


いやいや、おい、オレ。

ひゃぁ__って、なんやねんっ。



つーか、本来ならめくれ上がっても

恥ずかしくも何ともないはずなのに。

そのはずなのに。



何故だかオレは、じらじょが染みついたのか

それともじらじょになってしまったのか。。



オレは、持っていたエコバックも

赤い風船も、手を放し

バッとスカートを押さえた。




ふわふわと赤い風船が

水色の空へ昇っていく___。



「あ。。ふぅせん、、、」

ボソッと呟いたオレの声に重なる様に

その英国紳士のそいつが

ふわっとジャンプした___。




「わ__。。」



どうして__。

どうして、そんなマンガみたいな事が

できんのかっ、、て、驚いて

目を、ぱちぱち。してるオレに

英国紳士は、ジャンプして

キャッチした赤い風船を

オレにそっと差し出す。



「はい。赤い風船。
 ふふ、飛んでいかなくて、よかった」



スカートを押さえてた手を

パッとほどいて、受け取る。


「あ、ありが、と。。」



「いいえ、ふふ」

コンプレックスの小せぇオレの手を

大きな大人のゴツゴツした手が

優しく包み込む。


「今度は、放さないようにね」


「は。。はぃ」


紳士は、落ちたエコバックも

ヒョイッと持ってくれる。

「わぁすごいな。
 このエコバック重いね。
 君って力持ちだ」


「。。。ぅ、うん」


「でも、大丈夫?よければ
 家の近所まで持っていってあげようか?」


「あ。。うぅん、へぃき。だいじょうぶ
 オ、あ、あたし、ちょー力持ちだし」


「ふふふ、そっか。
 じゃあ、気を付けて帰って?」


「。。うん」




ニッコリ微笑んだ英国紳士は

キリッと爽やかに去って行った____。





「、、、。。。」


わ〜〜、すげぇ、ナンパじゃなかった。

下心無しで、女助けるすげぇ本物の紳士だ

オレの周りにいない人種だぁ・・・。




っと、、早く帰んべっっ。




_______


___

=赤い風船・13=→←=赤い風船・11=



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あひる☆(プロフ) - わたあめさん» わわ。待って待すを、とっても気に入って、普段使っていますー(o´д`o)ノかわいー❤️ (7月8日 15時) (レス) id: 76fb725158 (このIDを非表示/違反報告)
わたあめ - あぁ💦誤字してましたね💦すいません(´・ω・`)はい!また続き楽しみにしてますね!✨ (7月8日 0時) (レス) @page37 id: c3da2a518a (このIDを非表示/違反報告)
あひる☆(プロフ) - わたあめさん» はわわーぃ(っ'ヮ'c)わたあめしゃま、貴重なコメントありがとうございます‼️かみさくだなんて、恐れ多いてふー(*≧з≦)とっても嬉しくって神❤️待って待す。にきゅんっとしましたー😁がんばります(´Д`) (6月28日 13時) (レス) id: 76fb725158 (このIDを非表示/違反報告)
わたあめ - ゆとやまやっぱり最高過ぎます😭💘!主様の書く作品神作ばっかりで最高です!続き楽しみに待って待す✨ (6月22日 18時) (レス) @page34 id: c3da2a518a (このIDを非表示/違反報告)
あひる☆(プロフ) - イルカと海男。さん» イルカと海男。しゃまぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!コメントありがとうございます!応援嬉しいです。最後までお付き合いいただけるとうれしぃ〜〜♪ (5月19日 3時) (レス) id: eb2abccc14 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あひる☆ | 作成日時:2023年5月10日 3時

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