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『いきなり電話切るやつに一番言われたくねぇ！小僧に聞くまであんたが教師していること、知らんかったぞ』
「…まあ連絡してなかったからな」
電話の相手はグラントリノだった。私は視線を感じながら職員室を出た。仮眠室へ入り、ソファーへ腰掛け話を続ける。
「出久やうちの生徒が迷惑をかけたらしいな。悪い」
『別にあんたが謝ることでもないだろう。小僧達が勝手にかけた迷惑だ。それに責任っつっても減給と半年間の教育権剥奪で済んだんだぜ』
「…今度たい焼きたくさん送るよ」
何味のたい焼きを送ってやろうと考えていると、急に真面目なトーンで「それにしても」と続けた。
『ヒーロー殺し…俺が実際相見えた時間は数分もないが、戦慄させられた』
「…お前が戦慄、か」
『ああ、理由は恐らく奴の強い思想、強迫観念から来る威圧感だ。今後、奴の思想はあらゆるメディアで垂れ流される。そうすりゃ感化される人間は必ず現れる』
今の時代、良くも悪くも当然の話だ。現に今だってヒーロー殺しの動画が上がったり削除されたりの繰り返し。
『そこで敵連合だ。今回のことから奴らもそういう思想ある集団と認知される』
「…受け皿は整えられていたってことか。嫌だな、こんなやり方するのは…」
『ああ。…オール・フォー・ワンが再び動き始めたとみていい』
予想していなかったわけではない。だがグラントリノから言われてしまえば、もう否定できない。せめて私の勘違いであってほしかった。
「…生きてるとは思っていたが。まだ動けるのかあいつ」
『そこまでは知らん。だが恐らく敵連合の後ろには奴がいる』
記憶に残る奴の顔を思いだし、目眩がした。黙った私に、心配そうな声でグラントリノが私を呼んだ。
『おいA…気をつけてくれよ。雄英にいるなら尚更』
「わかっている。生徒にも教師にも手は出させない、いざとなったら私一人で…」
『そういうことじゃねぇ！勝手に一人で走りまわるなって話だ。…志村に続いてお前まで失うなんざ御免だ』
「…善処するよ」
『俊典には言ったが、小僧にも近いうちオール・フォー・ワンの話はしておいたほうがいい』
「そうだね」
『…それと、あんたの話もいい加減した方がいいんじゃないか？』
「…」
『話せば解決方法が見つかるかもしれない。何事も一人で抱え込むんじゃねぇぞ。じゃあな』
切れた携帯を下ろし、ため息をつく。
グラントリノの言うことは最もだ。でも…それでも…
「墓まで持っていくつもりだよ」
私の秘密は。
続く (更新停止中)
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ユキヒメ - めっちゃ面白いです！相澤先生の可愛さとカッコよさどちらも出ていてお気に入りです！更新楽しみに待ってます！ (2021年7月27日 15時) (
レス) id: 68ce7e55eb (このIDを非表示/違反報告)
ユウ - なんどもすみません！！更新待ってました！！この続きがめちゃめちゃ気になります！もう本当にこの小説面白くて大好きです！続き楽しみにしてます！ (2018年8月10日 23時) (レス) id: 74ed180ca2 (このIDを非表示/違反報告)
夜飴(プロフ) - ユウさん» ありがとうございます！そう言っていただけるととても嬉しいです。更新頑張りますので、これからもよろしくお願いします。 (2018年8月10日 1時) (レス) id: 9ef0a88e71 (このIDを非表示/違反報告)
ユウ - はじめましてこんにちは！この作品が大好きで最近はいつも拝見させていただいてます！この作品ほんとーに大好きです！これからも楽しみにしてます！頑張ってください！ (2018年7月9日 1時) (レス) id: 74ed180ca2 (このIDを非表示/違反報告)
夜飴(プロフ) - 船長 さん» ありがとうございます！更新頑張っていきますので、これからもよろしくお願いします。 (2018年7月8日 10時) (レス) id: 9ef0a88e71 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜飴 | 作成日時：2018年6月9日 13時
