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「あ。おい、今日も」
「悪いね、今日はちょっと無理」
「あぁ？なんでだよ」
放課後、廊下をうろついているとカバンを持った爆豪とバッタリ出会った。職員室方向に向かっていたということはきっと補習のこと。予想通り尋ねてきた爆豪に謝りながら続けた。
「ちょっと怪我しててね、今日は勘弁して。明日からなら」
「…大丈夫なんか？」
「怪我」という言葉に驚いたのか、少し目を見開いて…心配してくれてるのか？そんな爆豪に私も驚き、少し遅れて返事をした。
「ああ、大丈夫。別に大した怪我じゃないから」
「…あんたも怪我とかするんだな」
「私をなんだと思ってるんだよ」
これでも一応『人間』だから。
「じゃあそういうことで。気をつけて帰れよ」
「おい待てや」
そのまま通りすぎようとすると、爆豪に止められた。振り返ると、彼はいつものように何かに怒っているようで。
「あんたの怪我が完治するまでは補習休みにしろや」
「ばく…」
「んで、それまで俺の自主練見てアドバイスくれ。明日から…」
だんだん小さくなる声に私は目を見開いた。
リカバリーガールがいるのは知っているだろうに。それなのにまだ治っていない私の怪我をどう思ったかはわからないが、気をつかってくれているのは確かだ。
「…ありがとう、爆豪」
「俺が勝手に要求してるたけだろうが」
「ふふ。…明日から放課後に自主練室いくから。早く来たら先に始めてていいからね」
「…おう」
じゃあ、と今度こそ別れ…ようとすると、再び止められた。今度は腕を掴まれている。
「…どうした？」
流石に二回も止められるのには驚いた。私がせっかちなだけなのか？
爆豪は振り返った私と目が合うと、視線をずらした。そして腕を掴んでいることに気づき「わりぃ」と慌てて手を離す。何のことか一瞬悩んだが、おそらく怪我のことだ。「反対側の肩だから大丈夫」と言えば彼が少しホッとしたのが見えた。
「体育祭のドラフト指名…あんたの事務所は俺を指名したりしたか？」
「指名？あぁ、してないね」
「じゃあ他の奴には！」
「私の事務所からは一人も指名出してないよ。そもそも指名とか職場体験とかはやらないんだ」
「…そーかよ」
最初はキレそうな雰囲気だったが、事情を説明すると納得したように落ち着いた。まあ相変わらず不機嫌そうだが。
「爆豪は多くの指名が来てただろ？しっかり選びな」
「わーっとるわ」
「…お前」
「あ？」
「もし私の事務所から指名来てたらどうするつもりだったんだ？」
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ユキヒメ - めっちゃ面白いです！相澤先生の可愛さとカッコよさどちらも出ていてお気に入りです！更新楽しみに待ってます！ (2021年7月27日 15時) (
レス) id: 68ce7e55eb (このIDを非表示/違反報告)
ユウ - なんどもすみません！！更新待ってました！！この続きがめちゃめちゃ気になります！もう本当にこの小説面白くて大好きです！続き楽しみにしてます！ (2018年8月10日 23時) (レス) id: 74ed180ca2 (このIDを非表示/違反報告)
夜飴(プロフ) - ユウさん» ありがとうございます！そう言っていただけるととても嬉しいです。更新頑張りますので、これからもよろしくお願いします。 (2018年8月10日 1時) (レス) id: 9ef0a88e71 (このIDを非表示/違反報告)
ユウ - はじめましてこんにちは！この作品が大好きで最近はいつも拝見させていただいてます！この作品ほんとーに大好きです！これからも楽しみにしてます！頑張ってください！ (2018年7月9日 1時) (レス) id: 74ed180ca2 (このIDを非表示/違反報告)
夜飴(プロフ) - 船長 さん» ありがとうございます！更新頑張っていきますので、これからもよろしくお願いします。 (2018年7月8日 10時) (レス) id: 9ef0a88e71 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜飴 | 作成日時：2018年6月9日 13時
