第76話 後ろ姿 ページ29
ここに立って、同じ空気を吸っている事さえ、おこがましくてはばかられる。
私に気が付いた十二鬼月様達が、私を見ている気配がした。雰囲気が重い。心が圧死しそう。
私はどうすれば……。考える私の前に魘夢様が立ち、突き刺さる視線を遮って下さった。いつも見ているその後ろ姿がとても心強く見えて惚れ惚れしてしまう。
ベン───。また琵琶の音が響いた。視界に入ったのは、長い髪を一括りにしたお侍さんの様な後ろ姿。
「下弦がまた……入れ替わったのか……」
その方が振り返り辺りを見回す。全員の視線が彼へと移った。
こちらを振り返ったお侍さんの顔には目が6つあった。一年前の私だったら驚いてしまったかもしれないけど、今はそこまで驚きはない。
瞳には上弦壱と書かれているから、この方が場を取り仕切る事になるのかな。
彼の言葉に他の十二鬼月様の視線が下陸と書かれている彼へと向けられる。それに気付き、下弦の陸様が緊張気味に姿勢を正した。
「あのっ、俺……ではなく、私は数ヶ月ほど前に新しく下弦の陸になりました。名は釜鵺です。よろしくお願いしますっ!」
立った姿勢のまま、腰が下り曲がる様な勢いでお辞儀をした彼に上弦の壱様が重々しく頷く。
「私は上弦の壱……。名は黒死牟だ……。下弦の伍から順に……名乗っていけ……」
彼の言葉に白い髪の男の子が頷き、少し前に出る。見た目は私より年下だけれど、きっと実際は私よりも年上なのだろう。威厳が違う。
作者から
前回に続き、ここまで読んでくださりありがとうございます。
突然の十二鬼月登場に戸惑われた読者様もいらっしゃると思います。今回十二鬼月が登場したのは、今後の伏線とかではなく、作者が鬼滅の刃のキャラクター(特に十二鬼月)を登場させたかったというただの我儘です…。
あと、書いていて気付いたのですが、駄作者は大変な時系列ミスをしてしまいました。
というのも、炭治郎が珠世さん達に会ってすぐに響凱に会い、その後累君の山に行くんですよね…。原作のお話とこの話を照らし合わせると時系列が恐ろしい事に…。
なるべく原作沿いに書きたいと思ってたのに、大変なミスをしてしまい、読者様を混乱させてしまいました。申し訳ないです…。
甚だ図々しいとは思うのですが、どうか温かい目で見てくださると嬉しいです…。これからもこの夢小説をよろしくお願いします…!
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ぶるうべりぃ♪(プロフ) - 黒脛巾さん» 実はきゅんきゅんをイメージして書いていたので、そのように仰って頂けてとても嬉しいです!ありがとうございます! (2021年1月24日 16時) (レス) id: 69ebf7d565 (このIDを非表示/違反報告)
黒脛巾(プロフ) - めっちゃきゅんきゅんします・・・!更新応援しております! (2021年1月24日 1時) (レス) id: d7d533f63c (このIDを非表示/違反報告)
ぶるうべりぃ♪(プロフ) - 包帯無駄遣い装置さん» 本当は夢主視点にしようとしたのですが、怪我しているのに冷静に実況してたらおかしいなって思いまして笑。嬉しいコメントありがとうございました! (2021年1月14日 19時) (レス) id: 69ebf7d565 (このIDを非表示/違反報告)
包帯無駄遣い装置(プロフ) - ぶるうべりぃ♪さん» いや魘夢視点なんて素敵すぎじゃないですか (2021年1月14日 19時) (レス) id: 206c89cdd5 (このIDを非表示/違反報告)
ぶるうべりぃ♪(プロフ) - 包帯無駄遣い装置さん» 包帯無駄遣い装置さん!ありがとうございます!魘夢様が素敵と仰って頂けて、書いている私としてはもう本当に幸せです!応援ありがとうございます! (2021年1月14日 18時) (レス) id: 69ebf7d565 (このIDを非表示/違反報告)
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