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第9話 貴方なら ページ10

歩き出しながら、魘夢様は思い出したように、口を開いた。

「それにしてもAは変わっているよね。普通の人間は人の不幸を笑う奴は嫌いでしょう?」

私を見下ろしながら、魘夢様が疑問を口にする。彼が疑問に思うのも当たり前だろう。

「私、人と距離を縮めるのが苦手なんです。周りからも1人でいるのが好きな人というイメージらしくてお互い近寄り難くなってしまって」

周りの人は何も悪くない。私が自ら距離を縮めようとしたら受け入れてくれただろう。だけどそれが私にはどうしても難しかった。その距離を縮めたかったのに、できなかった。

「そんな時、魘夢様がそんな垣根を全く無視して入ってきてくれて……それが嬉しかったんです」

言っている内に恥ずかしくなってしまい、俯き加減になる私を魘夢様が可笑しそうに見ている気配がする。

「土足で踏み込むなとはよく言われるけど、そんな風に言われた事はなかったなぁ。やっぱり変わり者だね、Aは」

前は『変わり者』と言われると良い気はしなかったが、この方に言われると悪い気はしなかった。

「ははっ、確かにそうかもしれませんけど……。そう仰る魘夢様だって、少し変わってませんか?」

「うふふっ、そう? 俺は変わり者というより嫌われ者な気がするけど」

『嫌われ者』そう言って笑った魘夢様の真意を私はまだ理解できていない。あまり気にしていないのかもしれないし、彼の事だからむしろ楽しんでいるのかもしれない。

だけど……、私だったら耐えられる気がしなかった。

「あの、魘夢様。先程の御質問の答えですけど、確かに私は人の不幸を喜ぶ人は嫌いでしたし、今も……好きにはなれません」

そこまで言って一度言葉を切る。今の気持ちを言葉にするには少し時間が必要だった。

「うん」

魘夢様それを察してか、見守るように聞いている。

「でも魘夢様が私の事を見て喜んでいた時……、不思議と嫌だとは感じなかったんです。変な話ですが、多分他の人に同じ事をされたらすごく嫌ですけど」

自分で何を言っているのだろう、と自問自答しながら魘夢様を見ると案の定ぽかんとしたお顔になっていた。

「……あっ、私、かなり変態まがいな事言いましたよね、ごめんなさいっ」

初めて会った人にこんな事を言われたら、普通は困惑するだろう。私自身、普段こんな事を人に伝えた事なんてないから困惑しているのだ。

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包帯無駄遣い装置(プロフ) - ぶるうべりぃ♪さん» ですね! (2021年1月10日 21時) (レス) id: 206c89cdd5 (このIDを非表示/違反報告)
ぶるうべりぃ♪(プロフ) - 包帯無駄遣い装置さん» そうなんですよね!ムキムキ過ぎないところがまた素敵なんですよね!(続きはこみゅーの方にてお話しましょう!) (2021年1月10日 21時) (レス) id: 69ebf7d565 (このIDを非表示/違反報告)
包帯無駄遣い装置(プロフ) - ぶるうべりぃ♪さん» 特に映画の上半身裸になっているとこ((((悪夢見せてあげようか?by魘夢 (2021年1月10日 21時) (レス) id: 206c89cdd5 (このIDを非表示/違反報告)
ぶるうべりぃ♪(プロフ) - 包帯無駄遣い装置さん» そう仰っていただけて、嬉しいです!映画の魘夢様も、原作の魘夢様もすごく可愛いですよね!コメントありがとうございました! (2021年1月10日 12時) (レス) id: 69ebf7d565 (このIDを非表示/違反報告)
包帯無駄遣い装置(プロフ) - やだ魘夢可愛いすぎ (2021年1月10日 2時) (レス) id: 206c89cdd5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぶるうべりぃ♪ | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2020年11月27日 22時

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