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第13話 とんでもない魘夢様 ページ15

「だけど、何もないのに家を出るのは不自然だから、結婚することにでもしたらどうかなぁ?」

「なるほ……はい?!」

視線をこちらへと戻し、魘夢様は驚く事を口にした。これまた、あり得ない事を仰いなさる。

「相手がいないのに、そんな嘘すぐばれてしまいますでしょう」

結婚する時には親への挨拶が必要になる。相手もいないのに、『結婚するので家を出ます』なんて言い出したら、心配されてしまうだろう。

「Aは鈍いのかな? 俺が一緒に挨拶に行けば、疑われずに済むでしょう」

呆れたような視線を送る魘夢様だけど、呆れているのは私の方だ。慎重なのかもしれないが、何処かずれている気がする。

「そんな……」

突然過ぎませんか? そう言おうとしたところで、後ろにある引き戸が乱暴に開かれた。

「Aか? こんな夜遅くまでどこをほっつき歩いている? なんだその男は……?」

出てきたのは寝巻きに着替えたお父さんだった。怪訝そうな視線を魘夢様に向けている。

「こんばんは。夜分遅く失礼します。Aさんと結婚を前提に交際しております、魘夢民尾です」

あの、魘夢様。民尾さんってどなたですか? それに、こんな事突然言ったら頭の硬いお父さんがなんて言う事か……。

「な、何?!」

案の定、驚き過ぎて大声が響く。家の中からも声が聞こえたのだろう。弟の正太郎が顔を出す。

「どうしたの、お父さん……。あれ、お姉ちゃん? その人は……?」

まだ私より背の低い弟が不思議そうに私から魘夢様へと視線を移す。

「こんばんは。俺は君のお姉さんの夫になる魘夢民尾だよ。これからよろしくね」

背をかがめ、若干首を傾けながら優しげな笑顔を浮かべ、魘夢様は正太郎に挨拶をする。その仕草に癒されそうになるが、それどころではない。とんでもない魘夢様だわ。

「え、お姉ちゃんの……? あの、不束者の姉ですがどうかよろしくお願いしますっ」

がばりと腰を直角に曲げ、正太郎が頭を下げる。その勢いに押された声でお父さんが声をかける。

「いや、まだ認めてないんだが……」

「あれ? でも、お姉ちゃんは行き遅れだから早く嫁の貰い手がいたら誰にでもやるっていつも言ってたじゃん」

「しかしだな、正太郎」

きょとん顔でとんでもない事を言う正太郎にお父さんが頭を抱える。私もそんな事を言われてたのかと呆れてため息が思わず漏れた。

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包帯無駄遣い装置(プロフ) - ぶるうべりぃ♪さん» ですね! (2021年1月10日 21時) (レス) id: 206c89cdd5 (このIDを非表示/違反報告)
ぶるうべりぃ♪(プロフ) - 包帯無駄遣い装置さん» そうなんですよね!ムキムキ過ぎないところがまた素敵なんですよね!(続きはこみゅーの方にてお話しましょう!) (2021年1月10日 21時) (レス) id: 69ebf7d565 (このIDを非表示/違反報告)
包帯無駄遣い装置(プロフ) - ぶるうべりぃ♪さん» 特に映画の上半身裸になっているとこ((((悪夢見せてあげようか?by魘夢 (2021年1月10日 21時) (レス) id: 206c89cdd5 (このIDを非表示/違反報告)
ぶるうべりぃ♪(プロフ) - 包帯無駄遣い装置さん» そう仰っていただけて、嬉しいです!映画の魘夢様も、原作の魘夢様もすごく可愛いですよね!コメントありがとうございました! (2021年1月10日 12時) (レス) id: 69ebf7d565 (このIDを非表示/違反報告)
包帯無駄遣い装置(プロフ) - やだ魘夢可愛いすぎ (2021年1月10日 2時) (レス) id: 206c89cdd5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぶるうべりぃ♪ | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2020年11月27日 22時

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