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すぐに乱闘が始まった。
私は見ているだけしかできない。
もう、体を動かすだけの気力がないのだ。
そんな私から見ても、ゾロのそれはすごかった。
こんな、強かったの？
この時、違和感を感じてなかったといえば嘘になる。
本当に、一般人？
凶器を持っている高校生相手に、中学生が竹刀一本で対等…いや、圧倒している。
何かがおかしかったんだ。
でも私はそれを、意識が朦朧としているので誤魔化して、蓋をした。
誰も、触れられないように。
自分ですら、気づかぬうちに。
♠
具体的な時間はわからない。
気がつけば喧嘩は終わってて、ゾロだけが立っていた。
「このっ…バケモンがァ…！！！」
ゾ「その化物に食われたくないなら、これ以上関わるな。次は、こんなもんじゃ済まさねぇ」
フラフラと立ち上がる男達。
そして、三下のような言葉を吐きながら、全員逃げ出した。
…助かった……？
ゾ「…変なことに巻き込まれやがって…」
ため息をしながら、こちらにずかずかと歩いてくる。
ぶっきらぼうで、いつも通り。
ゾ「…立てるか」
私の罪を知っているにも関わらず、何も変わらない。
差し出された手が、その優しさが、逆に怖い。
ﾊﾞｼｯ
ゾ「…」
A「…あ」
跳ね除けてしまった。
すごく、気が動転した。
血の気が一気に失せる。
私は、許されないことをしました。
軽蔑されて当然なのに、なぜ貴方は、昔のまま接してくるの？
軽蔑されるのも怖いけど、何も無かったことにされる方が余程怖い。
A「…どうして……いるの？」
ゾ「…」
A「…なんで、助けてくれたの…っ
どうして、軽蔑しないの！！？」
その手を取ってしまったら、どうなってしまうの？
怖い。
自分を許してはいけないのに、許してしまいそう。
そんなの、ダメ。
これ以上、罪が重くなったら、潰れてしまう！！
ゾ「…お前がやったことは、決して許されるものじゃねぇよ」
A「…！」
ゾ「が、自分の罪を悔いてるなら、情状酌量の余地はあんだろ。
俺はお前に死んでもらったら困る」
私の頬に、ゾロの手が触れる。
ゾ「俺まで責めたら、潰れるだろ。
だから、支えてやるよ」
ふっと、蓋が外れて、溢れたのは涙。
A「う…うわあああああああああ！！！」
懐かしい暖かさが、私を溶かして、支えてくれました。
私が今あるのは、ゾロのおかげ。
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明奈里桜。(プロフ) - ゾロ大好き女さん» ありがとうございます！更新遅くて申し訳ございません。これからも宜しくお願いします！ (2017年3月11日 10時) (
レス) id: 282ceec753 (このIDを非表示/違反報告)
ゾロ大好き女 - こちらの作品読んでもっともっとゾロが大好きになりました！大変だとは思いますが、更新楽しみにしています！！ (2017年3月3日 22時) (レス) id: 3de56a1477 (このIDを非表示/違反報告)
明奈里桜。(プロフ) - ゆゆんかさん» 応援ありがとうございます！そう言ってもらえると、作者冥利につきます。これからもよろしくお願いします！！ (2017年1月13日 22時) (レス) id: 282ceec753 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆんか - このお話すっごく好きです！毎回がとっても楽しみです！私は応援することしか出来ませんが、精一杯応援させていただきます。がんばれー！！ (2017年1月9日 21時) (レス) id: 0d26e92b2e (このIDを非表示/違反報告)
明奈里桜。(プロフ) - レンさん» コメントありがとうございます！これからも頑張ります！ (2017年1月6日 4時) (レス) id: 282ceec753 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：明奈里桜 | 作成日時：2016年12月6日 21時
