騒 ページ12
遊乃と、戦争。
遊乃、潰す。
私自身、遊乃を潰したいと思ってたし、今すぐにでもやりたい。
でも
なんでこんなに、胸がざわつく？
祖父「4日後、夕方以降を考えている。場所は────」
祖父の言葉が通り抜けていく。
頭では聞かなきゃいけないと理解していても、どうしても、そっちに意識を向けられなかった。
この胸のざわつきの正体が分からず、ぐるぐると混乱していた。
そんな間にも話は進み、1人がこんなことを言い始めた。
幹部3「なぁ、やっぱり警戒するべきなのはヤツなんだろ？どんなやつなんだよ」
幹部2「てめっ…まさかやる気か！？」
幹部3「あたりめぇだ。やんなきゃ殺られんだろ。安心しな、誰かみてぇなヘマはしねぇよ」
幹部4「言わせておけば貴様…！！！」
A「うるっせぇよ！！！少し黙れ！！！」
やっとの思いで怒鳴り散らすと、静かになった。
私は一呼吸おいて、言葉を絞り出す。
A「ヤツは、私がやる。…異論は認めない。邪魔するのなら、切り捨てる。
だから、情報を頂戴」
幹部たちは渋々、特徴を教えてくれた。
やられた傷が疼くのか、苦しそうな顔をしていた。
『黒いバンダナを頭に巻いている、鬼のような三刀流の男』
それが私の追っていたヤツ。
祖父もヤツのことは私に任せると言ってくれた。
その後の話など、私の耳に入ってすり抜けるばかり。
ヤツのことで頭がいっぱいだった。
♠
「Aちゃん」
振り向くとそこには白髪混じりの髪をオールバックにしたガタイのいい中年男性が立っていた。
A「幸久おじさん」
幸久「まあ、しばらく見ないうちにこんな別嬪になっちゃって…」
そう言っておじさんは、私の頭を撫でる。
おじさんは幹部の1人で、幼い頃、私はこの人にとても懐いていた。
今も仲いいし、信頼してるのだが…
A「もう子供じゃないんだから、撫でるのもちゃん付けも辞めてよ」
幸久「いーや、俺から見りゃ、まだまだ子供だ」
他の人同様、ちょっと過保護ぎみ。
幸久「さっきの話、無茶だけはするんじゃねぇぞ。こんな年頃の女が傷物にでもなったりしたら…」
A「人の心配するより自分の心配したら？もう若くないんだし…」
幸久「言ったな…てめぇ！！！」
組のために戦わなければ。
4日後には嫌でも悩みを断ち切らなければ。
戦場で迷えば、命取りになる。
私が生きてきたのは、そういう場所なのだから。
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明奈里桜。(プロフ) - ゾロ大好き女さん» ありがとうございます！更新遅くて申し訳ございません。これからも宜しくお願いします！ (2017年3月11日 10時) (
レス) id: 282ceec753 (このIDを非表示/違反報告)
ゾロ大好き女 - こちらの作品読んでもっともっとゾロが大好きになりました！大変だとは思いますが、更新楽しみにしています！！ (2017年3月3日 22時) (レス) id: 3de56a1477 (このIDを非表示/違反報告)
明奈里桜。(プロフ) - ゆゆんかさん» 応援ありがとうございます！そう言ってもらえると、作者冥利につきます。これからもよろしくお願いします！！ (2017年1月13日 22時) (レス) id: 282ceec753 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆんか - このお話すっごく好きです！毎回がとっても楽しみです！私は応援することしか出来ませんが、精一杯応援させていただきます。がんばれー！！ (2017年1月9日 21時) (レス) id: 0d26e92b2e (このIDを非表示/違反報告)
明奈里桜。(プロフ) - レンさん» コメントありがとうございます！これからも頑張ります！ (2017年1月6日 4時) (レス) id: 282ceec753 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：明奈里桜 | 作成日時：2016年12月6日 21時
