16話.海と鯨と船。 ページ20
ー馴れ初め篇
＜アレンが見せたデザイン画を見て目をキラキラと輝かせるエース。イメージ通りだと笑っている＞
アレン「ふふっ。気に入ってくれたなら良かったわ。作るのに二日くらい時間もらっても大丈夫かしら？」
エ「おう！ねぇちゃん、ありがとうな」
アレン「えぇ。ほかには、何かあるかしら？」
エ「あ、この髪留め買っていってもいいか？」
＜エースが指差す先にあったのは、海に浮かぶ鯨と船のデザインの髪留めだった。鯨にアメジスト船にルビーが埋め込まれている＞
アレン「あんた、いいセンスしてるわね。このまま持っていく？包装する？」
エ「このままでいい」
アレン「わかったわ。これが予約伝票よ。二日後待ってるわ」
エ「おう！ねぇちゃんありがとうな」
ー遅いなと思いながら待っていたレーラのもとに走ってきたエースー
レーラ【エースくん、おかえり！道に迷うたのか思たわぁ】
エ「わりぃ！途中の店でこれ買ってたら遅くなっちまった...」
ー差し出された手のひらにあるモノを見て不思議そうな顔をしながらー
レーラ「これって...髪留め？」
ー照れくさそうな顔をして頬を掻きながらー
エ「おう！レーラに似合いそうだと思ってさ...。それ、レーラにやるよ」
ー嬉しそうな顔で笑いながらー
レーラ【ふふっ！エースくんおおきに。大事にするなぁ！】
ーレーラの顔を見て顔を真っ赤にしながらー
エ「お、おう...ッ！」
＜レーラに髪留めを渡してから数分後。二人が手を繋いで街を歩いていると...四人組の男達に囲まれた＞
男１「おい。白ひげ海賊団の二番隊隊長”火拳のエース”だな？」
エ「ん？誰だお前ら...」
男１「お前ら、コイツだ！やれッ！！」
ー刃物を手に襲いかかってきた四人組の攻撃をレーラを庇いながら避けるエースー
エ「チッ...危ねぇなぁ！？」
男２「クソッ...避けられたか！」
ー船を出る前にマルコに言われた言葉を思い出したエースー
エ「わりぃ！レーラ逃げるぞッ！！」
ーそう言ってレーラを姫抱きにして走りだすエースー
レーラ【えッ...！？ちょ、エースくん？僕走れんで...？】
ーレーラの服装を見ながらー
エ「あぁー...スカートだと走りにくいんだろ？」
ー顔を真っ赤にして俯きながらー
レーラ【あ、うん...。エースくんおおきに】
エ「お、おう...。」
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作者名：竜胆ましろ | 作成日時：2023年10月23日 14時
