39話 ページ40
─マルコside─
コンコンッ
「エース、ノース、起きたかよい?」
甲板に雑魚寝してる野郎どもを蹴り起してエースとノースが居ないことに気付いた。昨夜最後に寝たであろうオヤジに聞けば部屋に行かせたと言う。
ノースのことだ、エースと一緒に寝ようと甲板で寝ようとしたんだろう。海軍本部中将が海賊船のど真ん中で寝ようなんざ危機感なさすぎんじゃねェのか。
一応起こしに部屋に来たが返事はない。開けるぞ、と声をかけてから部屋に入れば兄妹仲良く一つのベッドで寝てるらしい。
お互いに落ちないようか抱き合ってる。エースに関しては大口開けて寝ているがノースは顔をうずめてて顔が見えない。見えるのはまだ赤みを帯びた頬だけだ。
湿布だけ貼った簡単な手当てだったが効果は薄かったみたいだ。診てやんねーとな。
「おい、起きろよい。飯食い損ねるぞ」
「メシ!!」
『う"...』
「おはよう」
「はよ、マルコ。おいノース、起きろ。メシなくなんぞ」
『...エース、起きる?』
「おう、腹減った」
『ん。よし、起きた。あ、不死鳥さんいたんですか。おはよーございます』
「おはようさん。起きたなら医務室に来い、手当てしなおす」
『はーい』
エースに引っ付いて愚図ったのはおれへの見せつけだと思ったがそうでもなかったらしい。
エースの返事を聞いてすぐに体を起こした。若干寝ぼけた目でおれを見た時少し驚いてたから本当におれに気付いてなかったんだろう。その反応がなきゃ皮肉だと受け取ったんだがな。
三人で部屋を出てエースは食堂に、おれとノースは医務室に向かう。
隣で吞気にあくびしてるコイツがおれらに害をなさないのは分かってる。じゃねェとオヤジだってここに居させる訳がねェ。
「お!マルコと...あー、たしかノースだったか!食堂はそっちだぜ?」
「ティーチ!おれらは医務室向かってんだ。それより体調はもういいのか?」
「あぁ、もう大丈夫だ。おれぁマーシャル・D・ティーチ、2番隊だ!よろしくなノース!」
『あー...私きみ嫌いだなぁ』
「! おいノース、その冗談は見過ごせねェよい」
『冗談じゃないですけども。なんなら不死鳥さんも最初嘘つきやがったので割と嫌いです』
「なんだとクソガキ!」
『いだだだっ!頭鷲掴みが趣味か鳥野郎ー!』
「ゼハハハハ!生意気な奴は嫌いじゃねェぜ!マルコも離してやれ」
「チッ」
『やっぱ鳥野郎の方が嫌いかもしれない!!大人げねーです!!』
「こんのガキ...!!」
▽
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作者名:えると。 | 作成日時:2022年9月2日 22時