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＿No side
｢しっかりしろ！A！！頼むから起きてくれ！！｣
｢A！聞こえてるか！！目を覚ませ！！！｣
｢母様！ねえ、起きてよぉ！！！｣
どんなに声を掛け揺さぶってもAは目を覚まさない。原因も分からなかった。
コウは母親のそばで泣きじゃくっている。
｢どうなってんだよ。昨日までは普通に話してただろ！？｣
イゾウも焦る。もう冷静じゃいられなかった。
｢分からねェんだよい！もう怪我も殆ど治ってるし、外傷もない！！理由も分からねェんだ、どうしようもねェだろ！！！｣
マルコも焦っていた。
呼吸も何もかも正常なのに、意識だけがいつまで経っても戻らなかった。
｢オイ、これじゃないか！？｣
そこへ飛び込んで来たのはビスタ。
手に持っていたのは古い文献だった。
｢ほらこれ、今通ってる海域の伝説について書かれてる。弱った者に悪夢を見せ、目覚めさせず悪夢に閉じ込めてしまう。この海域にいる間は決して目覚める事はなく、海域を抜け、目が覚めた時には…ほとんどが発狂し、狂って、しまう…。｣
｢最悪じゃねェか…。どうする事も出来ねェのかよい？｣
｢誰もどうしようもない。あとは本人の精神力次第だな。一刻も早くこの海域を出ないとAが狂ってしまうぞ。｣
｢いつまでかかる。｣
｢確か…早くてもあと5日はかかるよい。｣
｢エースのストライカーがあればすぐだっただろうがな…。｣
｢たられば言ってても仕方ねェよい。3日はかかるがおれが飛んで海域を出る。その方が早いだろい。｣
｢頼むマルコ。お嬢を…助けてくれっ！｣
救ってやりたいのに自分ではどうにも出来ないもどかしさや悔しさがイゾウを襲っていた。
唇を噛み締め、血が滲む程拳を握り締めてイゾウはマルコに頭を下げた。
そんなイゾウの肩に手を置き、マルコは力強い目で彼を見据えた。
｢当たり前だろ。Aはおれにとっても大事な妹だ。必ず助けるよい。｣
マルコは自室に戻り急いで支度し、白ひげに事情を説明してから、全速力で飛んでも落ちないように、腰に巻いていたサッシュベルトで彼女と自分を縛りすぐに飛び立った。
｢Aなら大丈夫さ。彼女の強さはお前が一番よく知ってるだろう？｣
｢そうだな…。無事ならそれでいいから、生きていてくれ。お嬢がいないとおれは…っ！｣
ビスタは弱るイゾウの肩を抱き、何も言わずただ側にいる事しか出来なかった。
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哀羅(プロフ) - 六作目も無事に終わり、次はシリーズ第七章！！おめでとうございます！これからも応援してます！この作品に出会えて本当、幸せです。 (2020年10月27日 22時) (
レス) id: 11aacecd07 (このIDを非表示/違反報告)
ルイ(プロフ) - 哀羅さん» あ、strawberry moonの6の話ですけどね！？6はもう最後まで書き上げていて、最後の確認中です！まだラストまで辿り着く気がしませんが...。応援嬉しいです♪ それと次回作は密かに下書き作ってあります笑 (2020年10月27日 20時) (レス) id: a0dbe60605 (このIDを非表示/違反報告)
哀羅(プロフ) - ルイさん» えぇぇ！！もうラストがルイさんの中には…あるんですね？！凄い！私なんて新作作って更新スローになってるんで汗羨ましい！もちろんこれからも応援してます！ちなみに今のこのお話が終わったら次何書くか決めてますか？ (2020年10月27日 19時) (レス) id: 4b111e8b4e (このIDを非表示/違反報告)
ルイ(プロフ) - 哀羅さん» 夢主ちゃんは大切なものを守る為に必死なんですよね...！続編はまだですが、実はラストの構想はほぼ終わってるので、出来れば今日上げたいです！！ (2020年10月27日 18時) (レス) id: a0dbe60605 (このIDを非表示/違反報告)
哀羅(プロフ) - 主ちゃん攻めますね…！大丈夫ですか……！！万が一の時のイゾウさんの気持ちが計り知れない……。 (2020年10月27日 16時) (レス) id: 4b111e8b4e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨音 | 作成日時：2020年10月13日 1時
